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ワイヤー矯正で出っ歯は治せるのか?メリットや費用も

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

「前歯が出ているのが気になる」「笑ったときに前歯が視界に入るのが嫌だ」など、出っ歯を気にしている方は少なくありません。なかには「ワイヤー矯正で出っ歯を治せるの?」「ワイヤー矯正以外の治療法はあるの?」と考えている方もいるでしょう。

この記事では、ワイヤー矯正で出っ歯を治せるのか解説します。また、出っ歯をワイヤー矯正で治療するメリットやデメリット、治療期間や費用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

出っ歯とは

出っ歯と正常な歯の比較

出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも大きく突き出ている状態のことです。専門的には上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれています。

出っ歯は見た目だけの問題だと思われがちですが、実際には機能的な問題を招くこともあり、全身の健康にも関わる歯並びといえます。

出っ歯のままだとどんなリスクがある?

出っ歯のままだとどんなリスクがあるのか疑問を持つイメージ

 

先述の通り、出っ歯は見た目だけの問題ではなく、機能的な問題を引き起こすこともあります。ここでは、出っ歯を放置した場合に起こりうる問題について解説していきます。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

出っ歯の状態では、歯ブラシの毛先が届きづらく磨き残しが生じる場所が出てきます。きれいに磨けていないと、歯垢や歯石が蓄積して虫歯になりやすくなります。また、出っ歯の方は口を閉じにくいため口呼吸になりやすく、口内が乾燥しがちです。口の中が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなります。

このため、出っ歯の方は虫歯や歯周病になりやすいと言われているのです。

消化器官に影響が出る

出っ歯の人は前歯で食べ物を噛み切ることができないため、咀嚼が不十分になりがちです。食べ物を噛み切らず、そのまま飲み込むと胃腸への負担が大きくなり、消化不良や胃腸トラブルの原因にもなります。

発音に支障をきたす場合がある

前歯が前方に突き出していると、舌の動きが制限されます。特にサ行やタ行の発音に支障をきたしやすく、滑舌が悪くなる原因になりかねません。日常会話や仕事でのコミュニケーションに支障をきたすケースも少なくないでしょう。

前歯を損傷するリスクが高くなる

前歯が突出していると、転倒した際などに折れたり欠けたりするリスクが高まります。スポーツ中の接触や事故の際にも、前歯を損傷する可能性があるため注意が必要です。

見た目のコンプレックスになる

出っ歯は口元が突出して見えるため、笑顔に自信が持てなくなることがあります。こうした見た目のコンプレックスは、心理的なストレスや自己肯定感の低下にもつながります。

ワイヤー矯正で出っ歯は治せるのか?

ワイヤー矯正をしている女性の口元

出っ歯は、ワイヤー矯正によって改善できる可能性があります。

ワイヤー矯正とは、ワイヤーやブラケットを使用して、直接歯に力をかけて動かしていく矯正法です。歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を着け、そこにワイヤーを通して歯に力を加えます。ワイヤーを調整することで少しずつ歯を動かしていき、全体的な歯並びのバランスを整えます。

力のかけ方や歯の動かし方は患者さま一人ひとり異なります。そのため、お口の中の状態に合わせた適切な治療を行うことが重要です。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正のメリットのイメージ

ワイヤー矯正には、他の治療法にはないメリットがあります。ここでは、ワイヤー矯正の主なメリットを紹介します。

重度の出っ歯や複雑な歯並びにも対応できる

出っ歯の度合いが強い場合や、歯の傾きや位置に大きな問題があるケースでは、ワイヤー矯正ならではの強い矯正力が求められることがあります。ワイヤー矯正では、1本1本の歯に確実に力を加え、細かな調整を重ねながら歯を動かすことができます。

そのため、重度の出っ歯や歯並びが複雑なケースでも、理想的な歯列へと導くことが可能とされています。

細かい調整ができる

ワイヤーの種類や取り付け方を変えることで、力のかかり方を精密にコントロールできます。治療中でも計画を柔軟に調整しやすいことも、ワイヤー矯正の特徴です。

治療が計画どおりに進みやすい

ワイヤー矯正は、マウスピース矯正とは異なり装置を取り外すことができません。その分、患者さまご自身で装着時間などを管理する必要がなく、治療計画どおりに進めやすいと言えるでしょう。

ただし、装置の状態確認や調整などのために、定期的な通院は欠かさないようにしましょう。

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正のデメリットのイメージ

ワイヤー矯正には多くのメリットがありますが、反対にデメリットもあります。矯正を受ける前に、デメリットも理解しておくことが大切です。

ここでは、ワイヤー矯正のデメリットを紹介します。

装置が目立ちやすい

ワイヤー矯正の最大のデメリットは、装置が目立ちやすい点でしょう。歯に直接取り付けるため、どうしても見た目が気になるという方は、透明や白色のブラケットを選択する方法があります。また、通常のワイヤー矯正では歯の表側に装置を取り付けますが、歯の裏側に取り付けるリンガル矯正という方法もあります。

しかし、見た目に配慮したこれらの治療は、費用が高額になる可能性が高いです。

口内に違和感や痛みが出る

ワイヤーとブラケットを装着すると、口内の粘膜や舌に装置が当たり、痛みや違和感が出ることがあります。装着から2〜3日経つと痛みが出ることもあり、その場合は柔らかいものを食べるなどの対処が必要です。

痛みが増している場合や長引く場合は、矯正を受けた歯科医院に連絡するようにしましょう。

食事や歯磨きに制限がかかる

矯正中は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避けなければなりません。これは装置に負担がかかるためで、食事の内容が偏ったり、日常生活に支障が出たりすることがあります。

また、ブラケットの周りは磨きにくくなるため、丁寧な清掃が必要です。虫歯や歯周病を抑えて治療をスムーズに進めるためには、患者さま自身の協力も必要です。

ワイヤー矯正で出っ歯を治す場合にかかる期間

ワイヤー矯正で出っ歯を治す場合にかかる期間のイメージ

出っ歯をワイヤー矯正で治療する場合、症状の程度や治療範囲、使用する装置の種類などによって、必要な期間は大きく変動します。一般的には、1年〜3年ほどかかるとされています。

特に、重度の出っ歯では歯を大きく移動させる必要があるため、治療完了まで時間がかかる傾向があります。軽度の出っ歯であれば、1年程度で治療を終えられる場合も少なくありません。

歯科医師から治療計画に基づいた治療期間の説明がありますので、事前に確認しておきましょう。

ワイヤー矯正で出っ歯を治す場合にかかる費用

ワイヤー矯正で出っ歯を治す場合にかかる費用のイメージ

出っ歯の矯正にワイヤー矯正を選択した際の費用は、歯並びをどのように治療するかで大きく異なります。軽度の出っ歯で部分矯正が可能なケースでは、20万円~40万円程度が相場とされています。この場合、前歯の数本のみしか動かさないので、費用を抑えられるのです。

一方、全体矯正が必要となる重度の出っ歯の場合は、費用が50万円から100万円以上になることもあるでしょう。

また、ワイヤー矯正は基本的に健康保険が適用されない自費診療に該当するため、全額自己負担になります。出っ歯を治す目的でワイヤー矯正を行う場合も、審美的な理由による矯正とみなされるため、原則として健康保険は適用されません。

ただし、国が認める一部の病気の治療のために矯正を受ける場合に限り、保険が適用されることがあります。

まとめ

ワイヤー矯正をしている笑顔の女性

ワイヤー矯正は、出っ歯を改善するために非常に効果的な治療法です。見た目の美しさだけではなく、噛み合わせや発音、口腔内の健康も改善できるメリットがあります。

治療期間や費用は個人の状態によって異なるため、事前に歯科医師と相談することが大切です。出っ歯を放置するとさまざまなトラブルの原因になるため、早めの対応が重要です。

ワイヤー矯正での出っ歯の治療を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

奥歯をセラミックにするメリットや注意点!使用される素材も解説!

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

奥歯は、私たちが食事をする際に重要な役割を果たしています。そのため、虫歯などで治療が必要になると、機能性や見た目の面で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。近年では、保険診療の銀歯やレジンに代わって、見た目の自然さや耐久性に優れたセラミックが注目されています。

「奥歯の治療でセラミックは選べるの?」「奥歯に使われるセラミックにはどんな種類があるの?」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。

この記事では、奥歯の治療にセラミックを使用するメリットや注意点、使用される素材、治療の流れなどを詳しく解説します。セラミックを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

奥歯をセラミックにするメリット

奥歯をセラミックにするメリットのイメージ

奥歯にできた虫歯を治療する際、これまでは銀歯やレジン製の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)が主流でした。しかし、近年では、その審美性や機能性の高さから、セラミックの歯を選ぶ患者さまも増えています。

ここでは、奥歯をセラミックにするメリットを紹介します。

自然な見た目に仕上がる

セラミックの最大の特徴は、天然歯のような透明感やツヤ感を再現できることです。そのため、奥歯をセラミックにすると、銀歯などと比べて自然な見た目に仕上がります。

奥歯は、前歯ほど人目に触れるわけではありませんが、ふとしたときに見えることもあります。これを気にして、大きな口を開けて笑えなくなる方もいるでしょう。そういった懸念をなくせるのは、セラミックの大きなメリットです。

金属アレルギーの心配がない

保険診療で使用される銀歯は金属製です。長期間使用していると、唾液と反応してイオンが溶け出してアレルギー症状を引き起こす場合があります。

しかし、セラミックは金属を使用しない素材のため、金属アレルギーの心配がありません。そのため、セラミックは、過去にアレルギー反応が出た患者さまや不安な患者さまにも人気なのです。

虫歯や歯周病の再発リスクが低い

銀歯など、金属製の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の場合、金属と歯の間に隙間ができやすく、そこから細菌が入り込んで虫歯や歯周病の原因になることがあります。

しかし、セラミックの歯は隙間が生じにくく、表面が滑らかで汚れもつきにくいです。そのため、清潔な状態を保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。

奥歯をセラミックにする場合の注意点

奥歯をセラミックにする場合の注意点のイメージ

多くのメリットがあるセラミックですが、全ての方にとって完璧な選択肢というわけではありません。奥歯をセラミックにする前に知っておきたいデメリットや注意点もあります。ここでは、そのようなポイントをいくつか紹介します。

保険が適用されない

セラミックを使用した治療は、健康保険が適用されない自由診療に該当するため、費用は全額自己負担となります。審美性や耐久性などのメリットは大きいものの、費用が高額になる点は理解しておくべきでしょう。

治療前のカウンセリングで、疑問点や費用に関する情報をしっかりと確認しておくことが大切です。分割払いやデンタルローンを利用できる歯科医院もありますので、無理のない範囲で治療を受けられるかどうかも相談してみてください。

強い力が加わると破損する可能性がある

セラミックの歯は、強い力や衝撃が加わると割れたり欠けたりすることがあります。特に、奥歯は食事のときに食べ物を噛むのに使われるため、強い力がかかりやすいです。

また、歯ぎしりや食いしばりなどの癖でも強い力が継続的にかかります。このような癖がある方は、トレーニングを受けて改善したり、ナイトガードを着用したりしてセラミックの歯を守る必要があるでしょう。

定期的にメンテナンスを受ける必要がある

セラミックの歯を装着した後も、定期的に通院する必要があります。これは、セラミックの歯の状態を歯科医師に確認してもらったり必要に応じて調整したりするためです。

重大なトラブルにつながらないようにするためにも、歯科医師と相談したうえで決められたペースを守って通院するようにしましょう。

奥歯の治療に使用されるセラミックの主な素材

奥歯のセラミックの詰め物

一口にセラミックと言っても、いろいろな種類があります。それぞれ特徴が異なるため、使う場所や目的、予算などに合わせて選択することが重要です。

ここでは、奥歯の治療に使用されるセラミックをいくつか紹介します。

オールセラミック

オールセラミックは、すべてがセラミックで作られている素材で、天然歯に近い美しさと透明感が特徴です。金属を含まないため、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきとの境目も自然な見た目になります。

しかし、強い力が加わると割れるリスクがあるため、噛む力が強い方や歯ぎしりのある方は注意する必要があります。

ジルコニア

ジルコニアは、金属に匹敵する硬さを持ち、奥歯のような強い力がかかる部分にも安心して使用できます。また、金属を一切含まないため、金属アレルギーの心配もありません。

近年では、審美性の向上も進み、本物の歯のような透明感を持つものも登場しています。

e-max

e-maxとは、ニケイ酸リチウムガラスを主成分としたガラスセラミックを強化した素材です。天然歯と同程度の硬さで、周囲の歯への負担を軽減できます。高い安全性を誇り金属を含まないことから、金属アレルギーのリスクも軽減できます。

色調の再現性に優れ、審美性を重視したい方にも人気の素材です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(歯科用プラスチック素材)を混ぜたもので、従来のセラミックよりも柔軟性があり、噛み合う歯や歯ぐきを傷つけにくいという特徴があります。

ただし、ほかのセラミック素材と比べて経年劣化が起きやすく、耐久性や審美性はやや劣ります。

奥歯をセラミックにする治療の流れ

歯科模型を使って奥歯の治療説明をする歯科医師の手元

治療をスムーズに進めるためには、患者さまも治療の流れを把握しておくことが大切です。ここでは、奥歯をセラミックにする治療の一般的な流れをご紹介します。

カウンセリングと診察

初めに行うのがカウンセリングと診察です。歯科医師にお口の状態や見た目への希望、生活習慣などについて話をします。その後、診察をして細かい状態を確認します。

必要に応じてレントゲンや口腔内写真を撮影して、患者さまごとの治療プランを立てていきます。

虫歯の治療や銀歯の除去

虫歯がある場合は、セラミックを装着する前に虫歯部分を削って除去します。虫歯の範囲によっては、神経を取る治療(根管治療)が必要になるケースもあります。過去の治療で銀歯を使用していて、それをセラミックに変更する場合は、銀歯を除去します。

必要な処置を行った後、詰め物や被せ物の密着性を高めるために歯の形状を整えます。

歯の型取りとセラミックの作製

型取りを行い、そのデータをもとに歯科技工所でセラミックの詰め物・被せ物を作製します。最近ではデジタルスキャンを使用したデータをもとに作製されるケースが増えており、より高精度な補綴物を作成できるようになっています。

セラミックの装着と調整

セラミックが完成したら、仮置きして噛み合わせや見た目などを確認します。違和感がある場合や、噛み合わせに問題がある場合は、調整を行って、最終的な固定を行います。

メンテナンス

治療が終わった後も、快適に過ごせるように定期的なメンテナンスは欠かせません。セラミック自体は虫歯になりませんが、土台の天然歯は引き続き虫歯や歯周病になるリスクがあります。

また、接着剤が劣化することによって二次虫歯が発生することもあるでしょう。定期的に歯科医院でメンテナンスを受けて、状態を確認してもらうことが大切です。

まとめ

リビングでソファーにもたれリラックスする女性

奥歯のセラミック治療は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた治療法です。自然な仕上がりで、虫歯治療や欠けた歯の修復における選択肢のひとつとなります。自然な見た目に仕上がる点や金属アレルギーの心配がない点など、多くのメリットがあり、近年人気が高まっています。

しかし、保険が適用されない点や割れる可能性がある点には注意が必要です。治療の流れやメンテナンス方法を理解することで、より安心して治療に臨めるでしょう。

違和感のない美しい奥歯を手に入れたい方は、ぜひ一度セラミック治療を検討してみてはいかがでしょうか。

奥歯のセラミック治療を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

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インビザラインのマウスピースが浮く!放置してはいけない理由と対処法

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

インビザライン治療を進めるなかで「マウスピースが浮いてうまくはまらない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。インビザラインのマウスピースは透明で薄く、装着していることに気づかれにくいというメリットがありますが、フィット感が悪くなると治療効果に影響を与える可能性があります。

この記事では、なぜインビザラインのマウスピースが浮くのか、そのまま使用するリスクや浮く原因、適切な対処法について解説します。

インビザラインのマウスピースが浮く状態とは

インビザラインのマウスピースが浮く状態とはと考える女性

インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯並びを整えていく治療です。少しずつ形の異なるマウスピースを段階的に交換しながら、歯を移動させて歯並びを整えます。本来、マウスピースは歯にしっかりと密着して安定した状態が保たれることで、継続的に力がかかり、徐々に歯が理想の位置へと動いていきます。

しかし、何らかの原因でマウスピースが浮いた状態が続くと、適切な矯正力がかからず歯の移動が滞る場合があります。通常、マウスピースは歯列全体を包み込むようにフィットし、指で軽く押したときに抵抗を感じるほどの密着性があります。

しかし、何らかの理由でマウスピースが浮いてしまうこともあります。この場合、予定外の位置に歯が移動したり、計画どおりに治療が進まなくなったりする可能性があるため、適切に対応しなければなりません。

インビザラインのマウスピースが浮く原因

インビザラインのマウスピースが浮く原因のイメージ

ここでは、マウスピースが浮く主な原因について詳しく解説します。

マウスピースの装着時間不足

インビザライン治療では、1日20時間以上のマウスピースの着用が推奨されています。マウスピースの装着時間が不足した場合、歯に十分な力がかからず、治療計画にズレが生じます。その結果、マウスピースが浮くようになる可能性があります。

アタッチメントがついていない

インビザライン矯正では、歯とマウスピースの密着性を高め、治療を効果的に進めるために、アタッチメントを使用することがあります。アタッチメントは歯に直接装着するので、治療中の見た目を気にしてアタッチメントの装着を避ける患者さまもいらっしゃいます。

しかし、アタッチメントが必要な症例なのに無理にアタッチメントなしで治療を進めようとすると、マウスピースが歯列にフィットせず浮きの原因になることがあります。

マウスピースの変形・破損

インビザラインで使用するマウスピースは、ポリウレタンでできています。装着感を高めるために薄く作成するため、耐久性が非常に高いわけではありません。日常的な使用には耐えられますが、取り扱いが不適切だったり保管方法が悪かったりすると、変形・破損する可能性もあります。

例えば、熱湯でマウスピースを洗ったり、硬い物を噛んだりすると、歪みやひび割れが生じることがあります。変形したマウスピースは、歯列に正しくフィットしないため、違和感や浮きを引き起こします。

治療計画と歯の動きがずれている

インビザライン治療では、治療開始時に治療における歯の動きをシミュレーションし、それに合わせて治療に使用するすべてのマウスピースを一括で作成します。

しかし、実際の歯の動きが、治療計画とずれてしまうことは珍しくありません。想定していたよりも歯が動きやすい方もいれば、さまざまな理由で歯の動きが遅れる方もいます。

治療計画と実際の歯の移動にズレが生じているにも関わらず、計画どおりにマウスピースを交換して治療を進めようとすると、歯列とマウスピースのズレが大きくなって浮く可能性が高いです。

マウスピースが浮く状態を放置してはいけない理由

マウスピースが浮く状態を放置して後悔する男性

マウスピースが浮いていることに気づいた場合、すぐに対処することが大切です。放置すると、治療計画に悪影響を及ぼす可能性があるためです。

ここでは、マウスピースが浮く状態を放置してはいけない理由をご紹介していきます。

治療計画どおりに歯が動かなくなる

インビザラインは、段階的に形状の異なるマウスピースを使用しながら、歯を少しずつ動かしていく治療法です。そのため、マウスピースが歯にしっかりフィットしていない状態が続くと、歯に適切な力がかからず、治療がスムーズに進みません。

結果的に、治療期間が長引いたり、マウスピースを追加することになり費用がかかったりする可能性もあります。

歯並びや噛み合わせが悪化する

マウスピースが正しく歯にフィットしていない場合、計画通りに歯を移動させることができません。歯が予定された位置に適切に動かないと、歯並びや噛み合わせが乱れる可能性があります。

噛み合わせが悪化すると、食事の際に噛みにくさを感じたり顎に過度な負担がかかったりする恐れもあるでしょう。

口腔内にトラブルを引き起こす

マウスピースが浮く場合、マウスピースが破損・変形している可能性が考えられます。破損・変形したマウスピースでは治療効果を得られないだけでなく、口内を傷つけたり歯周組織に強い負荷をかけたりする可能性があるでしょう。

痛みが強く出たり口内炎が生じたり、トラブルの原因になる可能性もあるため、マウスピースが浮く場合は適切に対処する必要があります。

インビザラインのマウスピースが浮くときの対処法

歯の動きを確認する歯科医師

マウスピースが浮いたままではさまざまな問題が生じる可能性があることをお伝えしました。では、マウスピースが浮くときはどのように対処すればいいのでしょうか。

ここでは、インビザラインのマウスピースが浮く時の対処法をみていきましょう。

歯科医院で歯の動きを確認してもらう

対処法としてまず挙げられるのが、歯科医院で歯の動きを確認してもらうことです。場合によっては、マウスピースを交換したり、一部の歯にのみアタッチメントを装着したりするなど対応してもらえます。

対応を早めにすれば治療期間の延長を最小限に抑えられ、元の治療計画に沿った効果的な矯正治療を継続できる可能性も高まります。マウスピースに不具合を感じたら、歯科医院へ連絡するようにしましょう。

一つ前のマウスピースを使用する

マウスピースを交換したタイミングは、浮きを感じやすいです。前のマウスピースでの歯の移動が完了していないことが原因として考えられます。

この場合、一つ前のマウスピースを再度装着し、そのマウスピースでの歯の移動をしっかり終わらせる必要があります。ただし、自己判断で戻すのではなく、必ず歯科医師に相談の上で進めましょう。

チューイーを使用する

チューイーとは、マウスピースと歯を密着させるための補助器具です。シリコン製の筒状の補助具で、マウスピースの装着後にしっかりと噛み込むことで、マウスピースと歯の密着性を高められます。特に、新しいマウスピースに交換した直後はマウスピースが浮きやすいので、チューイーの使用を意識しましょう。

歯科医院で購入できるほか、オンラインショップなどでも入手可能です。使用していると劣化していくため、効果を維持するためには定期的に交換するようにしましょう。

まとめ

カフェでスマホを片手に寛ぐ女性

インビザラインのマウスピースが浮く状態は、さまざまな原因で生じますが、放置すると治療計画の遅れや歯並びの乱れにつながることがあります。原因としては、マウスピースの変形や装着時間不足、アタッチメントの有無、治療計画とのずれなどが考えられます。

もし違和感を覚えたら、早めに歯科医院を受診し、原因を特定してもらいましょう。必要があれば、マウスピースの再作成や装着方法の見直しなど、適切な対応を行うことが大切です。

インビザライン矯正を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

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子どもの口呼吸の原因と放っておくリスク!改善方法も

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

子どもが口を開けたまま呼吸しているのを見たことはありませんか。口呼吸は多くの場合無意識に行われますが、習慣化するとさまざまな健康問題や発育の妨げにつながるおそれがあります。

特に、成長期の子どもの場合、口呼吸が原因で顔や歯並びに悪影響を及ぼすこともあります。そのため、口呼吸の原因を知り、適切な対処が必要です。

この記事では、子どもが口呼吸をする原因や放っておくリスク、そして改善方法について詳しく解説します。

子どもが口呼吸になる主な原因

子どもが口呼吸になる主な原因イメージ

子どもが口呼吸になる原因はさまざまであり、ひとつだけとは限りません。複数の要因が重なっている場合も多く、まずは何が原因となっているのかを見極めることが大切です。

鼻づまり

子どもが口呼吸になる背景には、まず鼻づまりが挙げられます。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、蓄膿症などにより鼻の粘膜が炎症を起こすと、鼻から空気を吸ったり吐いたりできなくなります。その結果、自然と口から呼吸するようになるのです。

特に、慢性的な鼻づまりが続くと、鼻呼吸の習慣が破壊され、改善が難しくなります。

虫歯や歯並びの問題

虫歯があると、痛みを避けるために無意識に口を開けることがあります。さらに口呼吸が続くと、口腔内が乾燥しやすくなり、虫歯が進行しやすくなるという悪循環に陥ることがあります。

また、歯並びが悪いと舌の位置や歯の噛み合わせにも影響を与え、結果的に口呼吸を助長する可能性があります。

姿勢や生活習慣

子どもの姿勢や生活習慣も、口呼吸の原因となることがあります。うつ伏せ寝の癖や、頬杖をつく姿勢、スマートフォンの画面を長時間下向きに見る姿勢など、首や顎の位置が自然な状態からずれてしまう行動が多いと、口が開きやすくなります。

また、テレビやゲーム、スマートフォンなどの画面を長時間集中して見ると、無意識のうちに口が開いてしまうこともあります。こうした習慣が積み重なることで、無意識に口呼吸が癖になるお子さまも少なくありません。

子どもの口呼吸は何が問題?

口呼吸が原因で虫歯になった子ども

「口呼吸をしていると何が問題なの?」と思った方もいるかもしれません。ここからは、口呼吸を放っておいてはいけない理由を解説します。

虫歯や歯周病になりやすい

口呼吸をしていると、口内が乾燥しやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。唾液には、口内の汚れを洗い流す自浄作用や、細菌の働きを抑える殺菌作用などがありますが、この作用がうまく働かなくなるためです。

口内が乾燥するとさまざまトラブルにつながる可能性があるため、口呼吸は改善すべきなのです。

風邪やインフルエンザなどにかかりやすい

鼻呼吸では、外から入ってくる空気を鼻腔内できれいに加湿・清浄してから肺に送ることが可能です。

しかし、口呼吸では空気が体内に直接入り込むため、ホコリや花粉だけでなく、異物やウイルスが入りやすくなります。特に、冬の時期はインフルエンザウイルスやノロウイルスなどのリスクが高まるといえるでしょう。

体調を崩しやすくなることは、口呼吸の大きなデメリットといえます。

顎の成長に影響が出る

口呼吸をしていると、舌の位置が本来の位置からずれてしまいます。舌は本来、上顎の前歯の裏側に舌先が触れている状態が理想です。

しかし、口呼吸をしていると舌が下顎に収まるようになります。この影響で、歯並びが乱れたり、顎の成長に影響が出たりすることがあるのです。

特に、上顎が舌による刺激を受ける機会が減るため、上顎の成長が十分に進まなくなるケースが多いです。上顎の成長が不十分だと、歯が並びきらず前方に飛び出して出っ歯になる可能性もあります。顎の成長に影響が出ると、歯並びにも影響が及ぶことがあるのです。

発音や滑舌に影響が出る

口呼吸では、舌や唇を使いにくくなることがあります。滑舌が悪くなったり、息が漏れて正しい発音がしづらくなったりすることがあるのです。特に、舌を前歯で押さえて発音するサ行やタ行などが発音しにくくなる傾向があります。

上述したとおり顎の成長にも影響が出るので、さらに発音や滑舌が悪化する可能性も考えられます。

子どもの口呼吸を改善するには

口呼吸を改善するためMFTで口の周りの筋肉を鍛える子ども

子どもの口呼吸を改善するには、原因に合わせた方法を選択することが重要です。自宅でのトレーニングから専門的な治療まで、さまざまなアプローチがあり、早期に対処することで将来の健康リスクを大きく軽減できます。

以下に、実践できる具体的な改善方法を紹介します。

鼻づまりを解消する

まずは、鼻づまりを解消することが重要です。癖で口呼吸をしているわけではなく、鼻が詰まっていることで口呼吸しかできなくなっているケースもあるためです。

鼻づまりには、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、風邪などが関係していることがあります。鼻づまりを改善することで、口呼吸が改善される可能性は非常に高いです。

また、アデノイド肥大や副鼻腔炎などが原因で鼻づまりが起こっている場合は、耳鼻科を受診することが推奨されます。なお、アデノイドの肥大とは、咽頭扁桃(いんとうへんとう)と呼ばれる組織が肥大して、鼻の奥が塞がってしまう病気のことです。このような問題がある場合、専門的な治療が必要となるでしょう。

口の周りの筋肉を鍛える

口呼吸の改善には、舌や唇の筋肉を鍛えることも効果的です。口周りの筋肉が十分に発達していないと、口元がゆるんで無意識に口が開いてしまい、口呼吸になることがあるのです。

しっかり咀嚼する食べ物を与えたり、MFTと呼ばれるトレーニングを取り入れると良いでしょう。MFTは歯科医院で受けられますが、ご自宅でも実施可能なトレーニングもいくつかあります。気になる方は一度相談してみてはいかがでしょうか。

生活習慣を見直す

呼吸の癖を改善するためには、正しい姿勢や生活習慣を身につけることも大切です。姿勢が悪いと首や肩、顎周りの筋肉が硬くなり、口呼吸の原因になる可能性もあります。

また、日中の過ごし方や就寝時の環境も、口呼吸に影響します。適切な室温や湿度を保ち、スマートフォンやテレビなどの画面を長時間見続ける習慣を避けることも大切です。

また、食生活の見直しも行いましょう。お伝えしましたが、固い食べ物を取り入れることも効果的です。

歯科医院や耳鼻科を受診する

子どもの口呼吸を改善するためには、原因を特定し適切な治療を受けることが重要です。まず、歯科医院や耳鼻科を受診しましょう。歯科医師や耳鼻科医師は、口周りの筋肉の状態やアレルギー性鼻炎などの有無をチェックしてくれます。検査や診察の結果、耳鼻科によるアレルギー治療が必要と判断された場合には、連携して治療を進めます。

また、歯科医院では口周りの筋肉のトレーニングなども実施できます。自宅で行えるトレーニングをお伝えしたり、やり方を指導したりすることが可能です。

まとめ

口呼吸を予防するため専門的な治療を受ける子ども

子どもの口呼吸は、放っておくと成長や健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。原因は鼻づまりや生活習慣、歯並びなどさまざまですが、早期に対処することで改善が期待できます。

口呼吸を続けていると、顎の成長に影響を及ぼしたり、風邪をひきやすくなったりするリスクがあります。成長への影響も懸念されるため、改善するべきといえるでしょう。

自宅でできるトレーニングや生活習慣の見直しに加えて、必要に応じて専門的な治療を受けることも重要です。お子さまの健やかな成長のためにも、口呼吸を改善できるよう関わってあげましょう。

子どもの口呼吸の改善を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

MFT(口腔筋機能療法)とは?メリット・デメリット・費用も

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

「MFTって何?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。MFTは、舌や唇、頬などの筋肉の使い方を改善することで、正しい口腔の機能と発音を促すトレーニング療法です。

本記事では、MFTのメリット・デメリット、治療にかかる費用などについて解説します。MFTに疑問をお持ちの方や、MFTを検討している方は、ぜひご覧ください。

MFT(口腔筋機能療法)とは

MFTのトレーニングをする男の子

MFTとは、口周りの筋肉の正しい使い方を身につけるためのトレーニングです。日本語では、口腔筋機能療法といいます。

MFTには、舌の位置や口の開け閉めの動作、飲み込み方、呼吸の仕方などを改善するトレーニングが含まれます。正しい口周りの動きを身につけると、歯並びや噛み合わせの改善が期待できるでしょう。また、口呼吸を改善できれば、虫歯や口臭の予防にも効果的です。

矯正治療の一環として行われることが多いですが、MFTは歯並びや噛み合わせを直接治すものではなく、舌や唇、頬の筋肉を正しく使えるようにするトレーニングです。歯科矯正治療で歯を移動させても、口周りの筋肉の動きが不適切であれば、再び歯並びが悪化する可能性もあります。そのため、歯科矯正治療と併用されることが多いのです。

MFT(口腔筋機能療法)のメリット

MFTのメリットのイメージ

「口周りの筋肉のトレーニングをして意味があるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。ここでは、MFTの主なメリットを詳しく解説します。

歯並びや噛み合わせの安定に役立つ

お伝えしたとおり、MFTは矯正治療と併用されることも多く、歯列矯正の効果を高める役割を担います。

歯は、歯茎や顎の骨だけでなく、舌や口周りの筋肉などの影響も受けながら位置を保っています。口周りの筋肉のバランスが崩れていると、歯並びを整えても後戻りするリスクが高まってしまいます。

このため、不適切な癖などがある場合、MFTが矯正治療の効果を維持するために重要です。

発音や飲み込みの改善が期待できる

舌の動きや唇の圧力は、発音の明瞭さや正確性にも直結します。特に、サ行やタ行などの音が不明瞭になることが多く、発音障害の原因となる可能性もあるでしょう。

MFTでは、そうした音の不明瞭さの改善が期待できるだけではなく、飲み込みの際の不快感の改善や咀嚼効率の向上も同時に目指せます。

口呼吸の改善につながる

口呼吸をしていると、口腔内が乾燥し虫歯や歯周病のリスクを高める要因となります。舌が正しい位置に戻ると、鼻呼吸がしやすくなり、唾液の分泌も促されるため、口腔内の環境が整いやすくなります。

また、口呼吸によって引き起こされる口角や唇の乾燥、炎症といった症状の改善も期待できます。

全身の健康にも良い影響を与える

MFTは、口呼吸から鼻呼吸への改善により、睡眠の質の向上や集中力の向上、免疫力の強化といった全身的な健康効果も期待できます。慢性的な口呼吸は、寝ている間のいびき、無呼吸症候群、また虫歯や歯周病などの原因にもなるのです。

MFTによって口呼吸が改善されると、こうしたリスクの軽減にもつながります。

MFT(口腔筋機能療法)のデメリット

MFTのデメリットのイメージ

MFT(口腔筋機能療法)は多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。治療を検討する際は、これらのデメリットも理解しておきましょう。

効果が出るまでに時間がかかる

MFTは、歯並びの改善や筋肉のバランス調整に時間を要する治療法です。特に、歯科矯正と併用する場合、数年単位での取り組みが必要になることもあります。そのため、即効性を期待している患者さまにとっては、時間がかかるという点がデメリットと感じられるかもしれません。

日々の継続が不可欠であるため、根気強く取り組む必要があります。

費用がかかる

MFTは通常、保険が適用されない自由診療になります。そのため、患者さまの全額自己負担となります。また、MFTの効果が現れるまでに数ヶ月〜1年以上かかることも多く、長期間にわたって継続する必要があるため、総額で数万円〜十万円単位の費用がかかる可能性もあるでしょう。

MFT(口腔筋機能療法)の費用

MFTにかかる費用のイメージ

MFT(口腔筋機能療法)の費用は、歯科医院や地域によって異なります。一般的に、1回あたりの費用は3,000円〜1万円程度が相場です。初回はカウンセリングや診断を兼ねて5,000円〜1万円程度かかることが多く、その後は1,000円〜5,000円程度で継続的に指導を受けられる場合が多いです。

MFT(口腔筋機能療法)で行う具体的なトレーニング

MFTのトレーニングを紹介する歯科医師の女性

MFTでは、舌や唇、顎の動きを正しく行えるようにするため、さまざまなトレーニングを組み合わせて行います。目的は、歯並びに影響を及ぼす悪習癖を改善し、口腔周囲の筋肉の機能を整えることです。

ここでは、MFTで行う代表的なトレーニングをいくつかご紹介します。

舌の正しい位置を覚えるトレーニング

MFTでは、舌の正しい位置、つまり舌の先が上顎の裏に軽く触れている状態を意識するトレーニングを行います。この正しい舌の位置は、歯並びや口呼吸に大きな影響を与えるため、自然な状態で保てるようにすることが目標です。

上顎の前歯の裏側にわずかな窪みがありますが、この部分をスポットと言います。スポットに舌先が触れている状態が、正しい舌の位置です。

この位置を覚えさせるために、アイスの棒などでスポットを5秒押し、その後押された場所を舌先で5〜10秒程度押します。これを数回繰り返し、舌が正しい位置にあることを無意識でも保てるようにしていきます。

唇を閉じる力を鍛えるトレーニング

唇をしっかり閉じられないと口呼吸につながりやすく、発音や表情にも悪影響を及ぼします。このため、唇を閉じる力を鍛えるトレーニングを実施することもあります。

長めの紐と大きめのボタンを用意し、ボタンに紐を通します。紐を通したボタンを歯と唇の間に入れて口を閉じ、外から紐を引っ張ります。この時、ボタンが口外に出ないよう、唇に力を入れるようにします。

これを10秒ほど行い、数回繰り返します。

正しい飲み込み方を身につけるトレーニング

舌の位置や動きが重要になる飲み込み動作も、MFTではトレーニングのひとつです。誤った飲み込み方の改善を目指します。

舌先をスポットに置き、舌全体を上顎に吸い上げましょう。このまま犬歯のうしろにストローを置いて、舌の裏に当てるようにします。次に、口を開けたまま口内にスポイトなどで水を注ぎ、水を飲み込みます。

発音を改善するためのトレーニング

舌や唇の動きは、正しい発音と密接に関係しています。特にサ行やタ行の発音に問題がある場合は、舌の位置が低い・後ろに下がっているといったケースが多いです。発音トレーニングでは、鏡を見ながら正しい舌の動きや唇の動きを意識的に行います。

早口言葉を練習したり、お子さまが苦手そうにしている言葉が含まれる単語の発音を練習したりすると良いでしょう。早口言葉を早く言うことを目標にするのではなく、ゆっくりとはっきりと発音する練習を繰り返すことで、舌、唇、口腔内の筋肉の協調性を向上させます。

まとめ

MFTをして笑顔を見せる男の子

MFT(口腔筋機能療法)は、歯並びに大きな影響を及ぼす口腔周囲の筋肉の使い方を見直すためのトレーニングです。舌や唇の癖が原因で歯並びが悪くなることがありますが、MFTにより、そうした悪い癖を改善できます。口呼吸の改善にもつながるなど、歯科矯正以外の面でもメリットが大きいです。

ただし、MFTにはメリットだけでなくデメリットもあるため、治療を始める前に両方を理解し、歯科医師と相談しながら進めることが重要です。

MFT(口腔筋機能療法)を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

年末年始のご挨拶

こんにちは、相武台ゆうデンタルクリニックです。

年末年始は以下の日程で休診とさせていただきますので、どうぞご確認ください。

【休診日】
12月25日(木)~1月4日(日)

 

新しい年が皆さまにとって笑顔あふれる1年となりますようお祈り申し上げます。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

歯周病を放置するとどんなリスクが?自分の歯を守るために大切なことも

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

「歯茎が少し腫れているだけだから」と、ついそのままにしていませんか。実はそれは、歯周病のサインかもしれません。歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、放置されやすい病気です。

しかし、知らないうちに進行し、やがて歯が抜け落ちたり、全身の健康に悪影響を及ぼしたりすることがあります。特に中高年層では歯を失う主な原因となっており、決して軽視できるものではありません。

今回は、歯周病とはどのような病気か、放置した際にどのようなリスクがあるのか解説します。歯周病の進行を食い止めるためにできることもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは

歯周病の口もとを示して歯科医が説明するイメージ

歯周病とは、歯と歯茎の境目にある歯周ポケットにプラーク(歯垢)がたまり、そこに含まれる細菌によって歯茎や歯を支える骨が徐々に破壊されていく病気です。はじめは痛みなどの自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行しやすく、沈黙の病気とも呼ばれます。

歯周病を放置すると、歯が抜け落ちるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあります。実際、日本では成人の約8割が歯周病もしくはその予備軍であるとされており、誰にとっても無関係ではない身近な病気です。

歯周病の理解を深め、早めの対策をとることが、口腔内の健康を保つうえで非常に重要です。

歯周病の進行段階

歯周病は、軽度の炎症から始まり、放置することで徐々に重篤化していく慢性的な病気です。その進行は大きく4つの段階に分かれており、それぞれの状態によって症状や治療法も異なります。

歯肉炎

歯周病の最も初期の段階が歯肉炎です。これは、歯の周りにたまった歯垢(プラーク)に含まれる細菌が歯茎に炎症を起こし、赤く腫れたり、歯みがきのときに出血したりする状態です。

この段階では、歯を支える骨には影響が出ていないため、丁寧な歯みがきや歯科医院でのクリーニングによって、元の健康な状態に戻すことが可能です。歯周病の進行を防ぐためには、この初期段階で気づいて対処することがとても大切です。

軽度の歯周炎

歯肉炎を放置すると、やがて軽度の歯周炎へと進行します。この段階では、歯茎の炎症がより深い部分まで広がり、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎のすき間が深くなっていきます。歯を支える骨の一部が溶け始めるのもこの時期です。

症状としては、歯茎の出血や軽い腫れに加えて、歯が浮いたような感覚が出ることもあります。日常の歯みがきだけでは対処が難しく、歯科医院での専門的なケアが必要になります。

中等度の歯周炎

さらに進行すると中等度の歯周炎となり、歯茎の炎症がかなり進んだ状態になります。

歯を支える骨の破壊が進み、歯周ポケットはさらに深くなります。歯茎が下がって歯が長く見えるようになったり、歯がグラグラして噛みにくくなったりすることもあります。また、この段階からは強い口臭を感じる人も多くなります。

見た目や生活の質にも影響を与えるようになるため、放置せずにしっかりとした治療を受けることが大切です。

重度の歯周炎

歯周病が最も進んだ状態が重度の歯周炎です。この段階では歯を支える骨が大きく失われ、歯がぐらついたり、最悪の場合には自然に抜けたりすることもあります。歯茎は大きく下がり、歯の根元が露出して知覚過敏が起こりやすくなります。

ここまで進行すると、歯を残すのが難しくなり、抜歯をせざるを得ないこともあります。歯周病を放置した結果がこの状態です。重症化する前に、早めの対処が何よりも重要です。

歯周病を放置するとどんなリスクがある?

歯周病を放置して脳や心臓に影響が出るイメージ

歯周病は放っておいても自然に治ることはなく、むしろどんどん悪化していく病気です。初期には自覚症状が少ないため軽く見られがちですが、放置するとさまざまな深刻なリスクを引き起こします。ここでは、歯周病を放置した場合に考えられる主な影響について解説します。

歯を失うリスクが高まる

歯周病を放置するリスクの一つが歯を失うことです。歯周病は、歯を支えている歯茎や骨を少しずつ破壊していきます。そのため、症状が進むにつれて歯がぐらつくようになり、最終的には抜け落ちることもあります。

実際、日本人が歯を失う原因の第1位は虫歯ではなく歯周病です。特に40代以降では歯周病による歯の喪失が急増し、複数の歯を一度に失うケースもあります。歯を失うことで噛む力が弱まり、食生活の質の低下や見た目の変化にもつながるため、早めの対処が欠かせません。

全身の健康へ悪影響をおよぼす

歯周病を放置すると、口の中だけでなく全身の健康にも悪影響を与えることがわかってきています。歯周病菌や炎症による物質が血液を通じて体中に広がると、心臓病や脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎など、さまざまな病気のリスクが高まるとされています。

特に糖尿病との関係は深く、歯周病が悪化すると血糖値のコントロールが難しくなり、逆に糖尿病が歯周病を悪化させるという悪循環が生まれます。また、妊婦の場合には、早産や低体重児出産のリスクを高めるともいわれており、歯周病の放置は全身に影響する深刻な問題といえます。

口臭が悪化する

歯周病が進行すると、強い口臭の原因にもなります。

歯と歯茎の間にできた深い歯周ポケットの中では、空気を嫌う細菌(嫌気性菌)が繁殖しやすくなり、それが悪臭のもととなるガスを発生させます。このにおいは本人が気づきにくいことが多く、知らないうちに周囲に不快感を与えることがあります。

歯周病による口臭は、一時的な対策では改善しにくく、根本的な治療が必要です。放置するとにおいがどんどん強くなり、仕事や人間関係にも悪影響を及ぼす恐れがあるため、早めに対策をとることが大切です。

歯周病の進行を食い止めるためにできること

歯周病予防の為に正しい歯みがきをする男性

歯周病は一度進行すると自然には治らないため、早めの予防と対策がとても大切です。日常生活のなかでのちょっとした習慣の見直しが、歯周病の進行を防ぐ大きな鍵になります。ここでは、歯周病の進行をくい止めるために実践できる具体的な方法をご紹介します。

正しい歯磨き習慣を身につける

歯周病の予防で最も基本となるのが、毎日の歯磨きです。

ただし、磨いているつもりでも、正しい方法でなければ歯垢(プラーク)は落とせません。歯と歯茎の境目を意識して、優しく小刻みに動かすように磨くことが大切です。また、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使うことで、歯の隙間に残った汚れまで取り除けます。

自己流では磨き残しが多くなりやすいため、一度歯科医院で自分に合った磨き方を教わるのもよいでしょう。

食生活を見直す

毎日の食事も、歯周病の予防や進行をくい止めるためにとても大切なポイントです。甘いお菓子やジュースなど糖分の多いものを頻繁にとると、口の中に歯垢(プラーク)がたまりやすくなり、歯周病の原因となる細菌が繁殖します。

また、やわらかい食べ物ばかりでは噛む力が弱まり、唾液が分泌されません。唾液には口の中をきれいに保つ働きがあるため、よく噛んで食べることも大切です。歯ぐきの健康を守るためには、ビタミンCやカルシウム、たんぱく質などの栄養素をしっかりとることも意識しましょう。

喫煙を控える

喫煙は歯周病の最大のリスク要因のひとつです。タバコに含まれるニコチンは歯茎の血流を悪化させ、免疫力を低下させます。その結果、歯茎の炎症が悪化しやすくなるのです。また、治療をしても効果が出にくいという問題もあります。

そのため、禁煙することが強く求められるのです。禁煙することで歯周病の進行を抑えることができ、治療の効果も高まるでしょう。

ストレスを管理する

ストレスがたまると、身体の免疫力が低下し、歯周病にもかかりやすくなります。また、ストレスが原因で歯ぎしりや噛みしめなどが起こると、歯や歯茎に余分な負担がかかり、歯周病を悪化させる可能性があります。

ストレスを完全に避けることは難しいかもしれませんが、適度にリラックスする時間を作ったり、睡眠をしっかりとったりすることは、口の健康にもつながります。

定期的に歯科検診を受ける

歯周病は、初期のうちはほとんど痛みなどの自覚症状がありません。そのため、自分では気づかないうちに進行することが多く、症状が出たときには重度の状態にまで進行しているケースも少なくありません。

こうした気づかない進行を防ぐために、定期的に歯科検診を受けることがとても大切です。

検診では、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さをチェックし、歯周病の兆候がないかを早い段階で見つけることができます。さらに、たまった歯石を取り除いてもらうことで、歯周病の原因となる細菌の温床を減らすことができます。

定期的にプロの目でチェックしてもらうことが、進行を防ぎ、大切な歯を長く守ることにつながります。

まとめ

歯周病をケアした笑顔の女性

歯周病は、気づかないうちに進行し、放置すれば歯を失うだけでなく、全身の健康にまで悪影響を及ぼす可能性のある深刻な病気です。初期段階では痛みなどの症状が出にくいため、ちょっとした歯ぐきの腫れと軽く見てしまう方も少なくありません。

しかし、歯周病は放っておいても自然には治らず、進行する一方です。だからこそ、正しい歯みがきやバランスの良い食生活、禁煙、ストレス管理、そして定期的な歯科検診など、日々の予防と早めの対処がとても重要です。

自分の歯を守り、健康な生活を続けるために、今日からできることから始めましょう。

歯周病の症状にお悩みの方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

歯のブリッジ治療とは?メリット・デメリットや費用も

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分の歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

虫歯や歯周病、ケガなどで歯を失ったあと、「ブリッジにしましょう」と言われても、どのような治療なのか、入れ歯やインプラントと何が違うのか、よくわからないという方は少なくありません。

歯のブリッジ治療とは、失った歯の両隣の歯を土台にして、橋のように人工の歯を固定する方法です。取り外し式の入れ歯とは違い、しっかり固定されるため、噛み心地や見た目の自然さから選ばれることが多い治療法です。

この記事では、歯のブリッジとは何かという基本から、適用されるケース、種類、治療の流れ、メリット・デメリット、寿命や費用、インプラント・入れ歯との違いまで、順番にわかりやすく解説します。ブリッジ治療を検討されている方は、治療選択の参考にしてください。

歯のブリッジ治療とは

歯のブリッジ治療とはどんな治療か疑問に思う夫婦

歯のブリッジ治療は、失った歯の両側に残っている歯を支えにして、連結した被せ物を装着する治療です。両隣の歯を削って土台となる形に整え、その上に土台の歯の被せ物と、失った部分を補う人工の歯が一体になった装置を接着して固定します。

このように橋を架けるような構造になるため、「ブリッジ」と呼ばれています。装着後は、噛む力を両隣の歯で分散しながら、失った歯の見た目と噛む機能を補うことができます。

一方で、支えとなる歯を削る必要があること、支えの歯に通常より大きな負担がかかることが特徴です。

そのため、治療前には土台となる歯の虫歯や歯周病の有無、歯を支えている骨や歯ぐきの状態、噛み合わせなどを十分に検査し、ブリッジに耐えられるかどうかを慎重に判断することが欠かせません。

どんなときにブリッジ治療が適用されるのか

ブリッジ治療のイメージ

ブリッジ治療が向いているのは、失った歯の本数が比較的少なく、両隣にしっかりした歯が残っている場合です。一般的には、連続した1本から3本程度の欠損に対して検討されることが多く、特に両隣の歯に十分な歯質と骨の支えがあり、強い噛む力に耐えられることが重要になります。

反対に、失った歯の本数が多い場合や、両隣の歯が大きな虫歯で弱っている、歯周病でぐらついている、根が短いなど、支えとしての余力が少ない場合には、ブリッジは適していないことがあります。

このようなケースでは、部分入れ歯やインプラントなど、別の治療法を検討した方が安全な場合もあります。

また、いちばん奥の歯を失った場合のように、欠損部の片側にしか歯が残っていないケースでは、通常の形のブリッジはできません。条件によっては片側だけで支える特殊なブリッジを検討することもありますが、適応は限られます。

ブリッジの主な種類

ブリッジの模型を持つ歯科医師の手元

一口にブリッジといっても、支え方や削る量によっていくつかの種類があります。お口の状態や希望に応じて、適したタイプを選択していきます。

一般的な固定式ブリッジ

もっとも一般的なのが、失った歯の両隣の歯を削り、その2本を土台として真ん中の人工歯を支える固定式のブリッジです。3本分が一体となった形で作られることが多く、噛む力を両側に分散できるため、安定しやすい構造です。

多くの保険診療のブリッジや、自費診療のセラミックブリッジも、この形を基本としています。

接着ブリッジ(歯をほとんど削らないタイプ)

前歯を1本だけ失ったようなケースで、両隣の歯を大きく削りたくない場合に検討されるのが、接着ブリッジです。失った歯の両隣の歯の裏側に、薄い羽根のような金属やセラミックの板を接着し、その板に人工の歯を一体化させて固定します。

通常のブリッジと比べて、土台となる歯を削る量をかなり少なくできるのが利点ですが、接着面が限られるため、外れやすい、強い噛む力には向かないなどの制約があります。

適応できるかどうかは、噛み合わせや歯並び、歯の形などを詳しく診断して判断します。

カンチレバーブリッジ(片側支持のブリッジ)

両隣に歯がない、あるいは片側の歯だけがしっかりしている場合に検討されるのが、カンチレバーブリッジと呼ばれる片側支持のブリッジです。一本の歯、または複数の歯を土台として、その先に片持ち梁のように人工の歯を延長して作ります。
構造上、てこのような力がかかりやすく、土台の歯に大きな負担がかかるため、適応できる症例は限られます。
特に強い噛む力がかかる奥歯では慎重な設計が必要であり、場合によってはインプラントなど別の選択肢が優先されることもあります。

ブリッジ治療の流れと期間

ブリッジの治療期間のイメージ

ブリッジ治療は、いくつかのステップを踏んで進めていきます。お口の状態によって回数や期間は変わりますが、おおよその流れを知っておくと安心です。

初診・検査・治療計画

まず、現在のお口の状態を確認するために、レントゲン撮影や歯ぐきの検査、噛み合わせのチェックなどを行います。失った歯の本数や位置、両隣の歯の状態、歯周病の有無などを総合的に評価し、ブリッジが適しているかどうかを判断します。

この段階で、ブリッジ以外の選択肢として、入れ歯やインプラントの説明も行い、それぞれのメリット・デメリットや費用感を踏まえて、患者さんと一緒に治療方針を決めていきます。

土台となる歯の治療と形成

ブリッジを支える両隣の歯に虫歯や歯周病がある場合は、先にその治療を行います。神経の治療が必要な場合や、歯ぐきの炎症が強い場合は、この段階での治療期間がやや長くなることがあります。

土台となる歯の状態が整ったら、ブリッジを被せるために歯を削り、被せ物がぴったり合うように形を整えます。同じ日に、仮歯を装着して見た目や噛む機能を一時的に回復させることが一般的です。

型取り・ブリッジの製作

土台の形が整ったら、専用の材料で歯型を採り、歯科技工士がブリッジを製作します。素材や本数にもよりますが、完成までに通常1〜2週間ほどかかります。その間は仮歯で過ごしていただき、日常生活に大きな支障が出ないようにします。

ブリッジの装着・調整

>完成したブリッジをお口の中に試適し、噛み合わせや見た目、歯ぐきとのフィット感などを確認します。問題がなければ、専用の接着剤でしっかりと固定します。装着後しばらくは、噛み心地や話し方に少し違和感を覚えることがありますが、多くの場合、数日から数週間で慣れていきます。

通院回数と治療期間の目安

虫歯や歯周病の治療がほとんど必要ない場合、ブリッジ治療自体は2〜3回の通院で完了し、期間にするとおよそ数週間から1〜2か月程度で終わることが多いです。

ただし、支えとなる歯の状態が悪い場合や、歯ぐきの治療が必要な場合は、その分期間が延びることがあります。

ブリッジ治療のメリット

ブリッジ治療のメリットのイメージ

ブリッジ治療には、見た目や使い心地、治療期間などの面でさまざまな利点があります。治療法を選ぶ際には、これらのメリットを理解しておくことが大切です。

見た目が自然で審美性を高めやすい

自費診療のブリッジでは、セラミックやジルコニアといった白くて透明感のある素材を選ぶことができ、周囲の歯の色や形に合わせて細かく調整できます。そのため、天然の歯に近い自然な見た目を再現しやすく、特に前歯のように目立つ部分では、笑ったときの印象を大きく改善することが期待できます。

保険診療の場合でも、前歯では白い材料を用いたブリッジが選択できるため、金属色が目立つことを避けたいという方にも対応しやすい治療法です。

固定式で違和感が少なく、外れにくい

ブリッジは土台となる歯に接着剤でしっかり固定するため、取り外し式の部分入れ歯と比べて、装着時の違和感が少ないことが多いです食事中に動いたり外れたりする心配が少なく、自分の歯に近い感覚で噛める点を評価される方が多く見られます

また、取り外しの必要がないため、日常のケアも基本的には他の歯と同じように歯ブラシや補助清掃用具で行うことができます。毎食後に入れ歯を外して洗うことに抵抗がある方にとっても、受け入れやすい治療です。

外科手術が不要で、治療期間も比較的短い

インプラントのように顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術が不要なため、身体への負担が比較的少ない治療法といえます。全身疾患や服用中のお薬の影響で外科手術に不安がある方にとって、選択肢になりやすい点も特徴です。

治療期間も、支えとなる歯の状態が整っていれば、型取りから装着まで数週間から1〜2か月程度で完了することが多く、早めに噛む機能を回復したい方に向いています。

噛む機能や発音の回復が期待できる

失った歯をそのままにしておくと、噛みづらさだけでなく、発音がしにくくなることや、周囲の歯が倒れ込んで歯並びや噛み合わせが乱れることがあります。

ブリッジで欠損部を補うことで、噛む機能や発音を改善し、残っている歯の位置が大きくずれてしまうことを防ぎやすくなります。

特に奥歯を失った場合、ブリッジによって噛む面を回復させることで、硬いものや繊維質の多い食べ物も噛みやすくなり、食事の満足度の向上につながることが期待できます。

ブリッジ治療のデメリット・注意点

ブリッジ治療のデメリットのイメージ

ブリッジ治療には多くの利点がある一方で、注意しておきたいデメリットやリスクも存在します。これらを理解したうえで、自分に合った治療かどうかを検討することが大切です。

健康な歯を削る必要がある

ブリッジを装着するためには、失った歯の両隣にある歯を土台として利用します。その際、たとえ虫歯のない健康な歯であっても、被せ物がしっかりと装着できるように周囲を削る必要があります。

歯は一度削ると元には戻らず、削る量が多いほど歯の神経に近づき、将来的にしみやすくなったり、神経の治療が必要になったりする可能性が高まります。長期的に見ると、削った歯の寿命が短くなるリスクがあることは、知っておく必要があります。

支えとなる歯に負担が集中しやすい

ブリッジは、失った歯の分の噛む力を両隣の歯が代わりに受け止める構造です。そのため、支えとなる歯には、本来その歯だけでは受けないはずの負担がかかり続けます。

長い期間この状態が続くと、支えの歯の根が割れてしまったり、歯の周りの骨が減ってぐらついてきたりするリスクが高まると考えられています。特に、2本以上の歯が連続して欠損している場合や、噛む力が強い方の場合には、設計に無理がないか慎重な検討が必要です。

虫歯や歯周病のリスクが高くなることがある

ブリッジは複数の歯が一体となった構造のため、歯と歯ぐきの境目や、人工の歯の下の部分など、汚れがたまりやすく磨きにくい場所が生じやすくなります。歯ブラシだけでは届きにくい部分も多く、プラークや食べかすが残りやすいことが特徴です。

その結果、支えとなる歯が虫歯になったり、歯ぐきに炎症が起きて歯周病が進行したりするリスクが高まる場合があります。

特に保険診療の金属製ブリッジでは、経年変化によって金属と歯の間にわずかな隙間が生じ、そこから虫歯が広がることもあります。

適用できない、または慎重な検討が必要なケース

ブリッジは万能な治療法ではなく、すべての症例に適用できるわけではありません。支えとなる歯が重度の虫歯や歯周病で弱っている場合や、根が短い場合、すでに大きな被せ物が入っていて余力が少ない場合などは、ブリッジをかけることでかえってその歯を早く失ってしまうおそれがあります。

また、連続して多くの歯を失っている場合や、噛み合わせの力が非常に強い場合、歯ぎしりや食いしばりが強い場合なども、設計によってはトラブルが起こりやすくなります。

このようなケースでは、インプラントや部分入れ歯など、別の方法を含めて総合的に検討することが重要です。

ブリッジの寿命と長持ちさせるポイント

ブリッジの寿命と長持ちさせるポイントのイメージ

ブリッジは一度入れたら一生ものというわけではなく、一定の寿命があります。ただし、日々のケアや設計の工夫によって、持ちを良くすることは十分に可能です。

ブリッジの平均的な寿命

ブリッジの平均的な使用年数は、おおよそ7〜8年程度とされています。実際には、支えとなる歯の状態や噛み合わせ、使用している素材、清掃状態などによって大きく変わり、10年以上問題なく使えているケースもあれば、数年でトラブルが生じるケースもあります。

研究報告では、条件の良い歯を土台にしたブリッジでは、10年後に多くが機能しているというデータもありますが、長期的には支えの歯の虫歯や歯周病、歯根の破折などが原因で再治療が必要になることが少なくありません。

特に、神経を残せた歯を土台にした場合の方が、長く安定しやすい傾向があるとされています。

ブリッジの寿命を縮める主な原因

ブリッジの寿命を左右する大きな要因として、支えとなる歯の虫歯や歯周病、噛み合わせの負担、清掃不良による汚れの蓄積などが挙げられます。ブリッジの一部が外れているのに気づかず使い続けてしまい、その隙間から虫歯が広がって歯根が割れてしまう、といったケースも見られます。

また、複数本をまとめて補うロングスパンのブリッジや、片側だけで支える延長型のブリッジは、どうしても支えの歯にかかる負担が大きくなり、トラブルが起こりやすい傾向があります。これらの設計を選ぶ場合には、特に慎重な診断とメンテナンスが重要です。

長持ちさせるための日常ケア

ブリッジをできるだけ長く使うためには、毎日のセルフケアが欠かせません。歯ブラシだけでは届きにくい部分が多いため、ブリッジ専用のフロスやスレッダー付きフロス、歯間ブラシなどを併用し、人工の歯の下や支えの歯の周囲の汚れを丁寧に取り除くことが大切です。

また、氷や硬いせんべいなど非常に硬いものを同じ場所で噛み続けると、ブリッジや支えの歯に過度な負担がかかり、破損の原因になることがあります。

食生活の中で、極端に硬いものを避ける、左右バランスよく噛むといった工夫も、ブリッジを守るうえで役立ちます。

定期的な歯科メンテナンスの重要性

セルフケアに加えて、歯科医院での定期的なチェックとクリーニングも、ブリッジを長持ちさせるうえで非常に重要です。専門的な器具を用いたクリーニングで、日常のブラッシングでは落としきれない汚れを除去し、支えの歯や歯ぐきの状態を細かく確認していきます。

定期検診では、ブリッジの接着状態や噛み合わせの変化も確認できるため、問題が小さいうちに調整や修理を行うことができます。ブリッジを装着したあとは、少なくとも数か月〜半年に一度のペースでの受診を心がけることが望ましいといえます。

ブリッジ治療の費用

ブリッジの費用のイメージ

ブリッジ治療の費用は、保険診療か自費診療か、何本分の歯を補うか、どの素材を選ぶか、支えとなる歯の事前治療がどの程度必要かによって変わります。ここでは、考え方の目安をお伝えします。

保険診療でのブリッジ

健康保険が適用されるブリッジでは、使用できる素材や部位に制限があります。奥歯では銀色の金属製ブリッジが基本となり、前歯では金属のフレームに白い樹脂を貼り付けた前装冠と呼ばれるタイプが用いられます。
保険診療の場合、自己負担は3割負担の方で、前歯のブリッジ1本あたりおよそ1〜2万円台、奥歯では1本あたり1万円前後になることが多いとされています。

ただし、実際の金額は本数や治療内容、医院によって異なりますので、詳細は受診時にご確認ください。

自費診療でのブリッジ

見た目や耐久性、金属アレルギーへの配慮などを重視したい場合には、自費診療のブリッジが選択肢となります。セラミックやジルコニアなどの素材を用いることで、天然歯に近い色合いや透明感を再現しやすく、金属を使わない設計も可能です。

自費診療の費用は、選ぶ素材や本数によって幅がありますが、1本あたり数万円から十数万円程度になることが一般的です。

ブリッジは最低でも3本分が一体となることが多いため、全体としては数十万円規模になる場合もあります。費用と見た目、耐久性のバランスを踏まえて、担当医とよく相談して決めていくことが大切です。

素材による違いと選び方のポイント

金属のブリッジは強度に優れ、奥歯の強い噛む力にも対応しやすい一方で、見た目が金属色で目立つことや、金属アレルギーの懸念があることが短所です。前歯の保険ブリッジに使われる白い樹脂は、時間とともに変色やすり減りが起こりやすい傾向があります。

セラミックやジルコニアは、自然な見た目と高い耐久性を兼ね備えており、金属アレルギーの心配が少ない点が利点です。

前歯では審美性を重視してオールセラミックやジルコニアを選び、奥歯では強度を重視してジルコニアを選ぶ、といった選択が考えられます。

メンテナンスにかかる費用も考慮する

ブリッジを長く使うためには、定期的な歯科検診とクリーニングが欠かせません。これらは多くの場合保険診療の範囲で受けられますが、年に数回の通院が必要になります。

また、経年とともに支えの歯に虫歯や歯周病が生じた場合には、その治療費や、場合によってはブリッジの再製作費用がかかることもあります。初回の費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用も含めて検討することが、治療法選択の際には重要です。

インプラントや入れ歯との違い

インプラントと入れ歯の模型

歯を失ったときの主な治療法には、ブリッジのほかにインプラントと入れ歯があります。それぞれ構造や特徴が異なるため、ご自身の希望やお口の状態に合わせて選ぶことが大切です。

ブリッジとインプラントの違い

インプラントは、チタン製などの人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を被せる治療法です。周囲の歯を削らずに済み、失った歯だけを独立して補うことができる点が大きな特徴です。

ブリッジと比べた場合、インプラントは噛む力を直接骨で受け止めるため、両隣の歯への負担が少なく、長期的に見て残っている歯を守りやすいと考えられています。

一方で、外科手術が必要であること、治療期間が数か月に及ぶこと、自費診療となり費用負担が大きくなりやすいことがデメリットとして挙げられます。

ブリッジは外科手術が不要で、治療期間も比較的短く、保険診療の選択肢もあるため、費用を抑えやすい点が利点です。

その代わり、支えとなる歯を削る必要があり、その歯に負担がかかることが避けられません。どちらが適しているかは、全身状態やお口の状況、費用面などを含めて総合的に判断する必要があります。

ブリッジと入れ歯の違い

入れ歯は、取り外し式の装置で、部分的に歯を失った場合の部分入れ歯と、すべての歯を失った場合の総入れ歯があります。部分入れ歯では、残っている歯に金属のバネなどをかけて固定するのが一般的です。

ブリッジと比べると、入れ歯は隣の歯を大きく削らずに済み、複数本の歯を同時に補うことができる点が利点です。ただし、取り外し式であるため、装着時の違和感や、食事中に動きやすい、発音しづらいといった問題が生じることがあります。

また、バネをかける歯に負担がかかり、その歯の寿命が短くなる場合もあります。

ブリッジは固定式で違和感が少なく、噛む力も伝わりやすい一方で、支えとなる歯を削る必要があり、本数が多い欠損には対応しにくいことがあります。歯をできるだけ削りたくない方や、多くの歯を失っている方には、入れ歯やインプラントを含めた検討が必要になります。

まとめ

笑顔の両親と娘

歯のブリッジ治療は、失った歯の両隣の歯を土台として、橋をかけるように人工の歯を装着する方法です。固定式で違和感が少なく、見た目も自然に仕上げやすいことから、歯を1本から数本失った場合によく選ばれる治療のひとつです。

一方で、健康な歯を削る必要があること、支えとなる歯に通常より大きな負担がかかること、清掃が難しい部分ができて虫歯や歯周病のリスクが高まることなど、注意すべき点もあります。

ブリッジの寿命は一般的に7〜8年程度とされていますが、支えの歯の状態や日々のケア、設計の工夫、定期的なメンテナンスによって、大きく変わってきます。

入れ歯やインプラントなど、他の治療法にもそれぞれ利点と欠点があります。どの方法が適しているかは、失った歯の本数や位置、残っている歯や歯ぐきの状態、全身の健康状態、費用面や治療期間に対するご希望などによって、一人ひとり異なります。

ブリッジ治療を検討されている方、インプラントや入れ歯との違いを詳しく知りたい方は、を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

痛くなる前に知っておきたい虫歯の初期症状!治療法と予防法も

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

冷たいものが少ししみる、歯の表面がザラザラする、歯ぐきとの境目が白っぽく見える。このような小さな変化は、虫歯の初期症状であることが少なくありません。

虫歯は一度進行すると自然には元に戻らず、放置すれば神経や歯の根まで達し、強い痛みや神経の治療、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。

一方で、ごく初期の虫歯であれば、歯を削らずに経過観察や再石灰化を促す処置で済む可能性があります。

この記事では、虫歯の初期症状の具体的なサイン、虫歯がどのように進行していくのか、初期の段階で行える治療法や、虫歯を予防するための生活習慣について、歯科医の立場からわかりやすく解説します。

痛くなる前に気づき、できるだけ歯を削らずに守るための参考にしていただければ幸いです。

虫歯の進行度と「初期症状」とはどこまでか

虫歯の進行度合いを伝える歯科医師の手元

虫歯の初期症状を正しく理解するためには、まず虫歯の進行段階を知っておくことが大切です。歯科では、虫歯の進行度をC0からC4までの5段階で表します。

C0は、歯の表面のエナメル質が酸で少し溶け始め、白く濁って見える段階です。まだ穴は開いておらず、痛みもほとんどありません。この段階は要観察とも呼ばれ、フッ素やブラッシング、食生活の見直しによって再石灰化が期待できる状態です。

C1は、エナメル質の範囲内で小さな穴ができ始めた段階です。見た目には黒い点や茶色い変色として現れることがあり、冷たいものがしみることもありますが、まだ強い痛みは出ないことが多いです。状態によっては削らずに経過観察できることもありますが、小さく削ってレジンで詰める治療が必要になる場合もあります。

C2は、虫歯がエナメル質の内側にある象牙質まで進行した段階です。冷たいものや甘いものがしみたり、噛んだときに痛みを感じたりすることが増えてきます。この段階では、虫歯の部分を削って詰め物や被せ物で修復する治療が必要です。

C3は、虫歯が歯の神経にまで達した状態です。何もしなくてもズキズキ痛む、夜眠れないほど痛いといった強い症状が出ることが多く、神経を取り除く根管治療が必要になります。

C4は、歯の頭の部分がほとんど崩れ、根だけが残っているような状態です。ここまで進行すると、歯を残すことが難しく、抜歯が必要になるケースも少なくありません。

一般的に虫歯の初期症状と呼ばれるのは、C0からC1の段階、場合によってはC2のごく初期までを指します。

この時期は痛みがほとんどないため、自分では気づきにくい一方で、適切なケアを行えば歯を削る量を最小限に抑えられる大切なタイミングです。

虫歯ができる仕組みと初期なら「戻せる」理由

虫歯ができる仕組みと初期なら「戻せる」理由を説明するイメージ

虫歯の初期症状を理解するうえで、虫歯がどのようにしてできるのか、その仕組みを知っておくことはとても重要です。

口の中には、ミュータンス菌をはじめとするさまざまな細菌が常に存在しています。これらの細菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分を栄養にして増え、歯の表面にネバネバした膜を作ります。これがプラークと呼ばれる歯垢です。

プラークの中の細菌は糖分を分解するときに酸を出します。この酸によって歯の表面のエナメル質からカルシウムやリンが溶け出す現象を脱灰といいます。脱灰が進むと、エナメル質が白く濁って見えたり、表面がザラザラしたりしてきます。

一方で、唾液には口の中の酸を中和し、歯にカルシウムやリンを戻す働きがあります。これが再石灰化です。

通常は、脱灰と再石灰化がバランスを取りながら繰り返されており、このバランスが保たれている限り、虫歯にはなりません。

ところが、間食が多い、甘い飲み物をだらだら飲む、歯磨きが不十分といった状態が続くと、口の中が酸性の時間が長くなります。

その結果、再石灰化が追いつかず、脱灰が優位になってエナメル質がどんどん溶けていき、やがて穴が開いて虫歯になります。

初期虫歯と呼ばれるC0の段階は、エナメル質が溶け始めて白く濁っているものの、まだ穴が開いていない状態です。

この段階であれば、フッ素による歯質強化や、ブラッシングと食生活の改善によって再石灰化を促し、進行を止めたり、見た目や強度をある程度回復させたりできる可能性があります。

ここが、初期の虫歯なら削らずに済むことがある理由です。

虫歯の初期症状

虫歯の初期症状のイメージ

虫歯は、歯の表面を覆うエナメル質が酸によって少しずつ溶かされることから始まります。この初期の段階では、ほとんど痛みが出ないため、自覚症状がないまま進行してしまうことが少なくありません。

しかし、注意深く観察すると、初期虫歯にはいくつかの特徴的なサインがあります。

歯の表面が白く濁る・ツヤがなくなる

歯の表面に、白く濁った部分やツヤのないマットな部分が現れることがあります。これはホワイトスポットと呼ばれ、エナメル質の脱灰によってカルシウムが失われ、光の反射の仕方が変化することで見える現象です。

特に、歯と歯ぐきの境目や、歯と歯の間に近い部分に現れやすく、乾いた状態で見るとよりはっきり分かることがあります。

歯が茶色く見える・奥歯の溝に黒い点がある

白く濁った状態からさらに進行すると、歯の表面が茶色く見えたり、奥歯の溝に黒い点が現れたりすることがあります。奥歯の噛む面は溝が深く、食べかすや細菌がたまりやすいため、初期虫歯ができやすい場所です。

小さな黒い点でも、その下で虫歯が広がっている場合があるため、痛みがなくても注意が必要です。

歯の表面がザラザラする・舌に引っかかる

健康なエナメル質は、舌で触るとツルツルしています。初期虫歯になると、エナメル質が部分的に溶けて表面が粗くなり、舌でなぞったときにザラザラしたり、引っかかるような違和感を覚えたりすることがあります。

詰め物や被せ物の周りがザラつく、段差を感じるといった場合も、境目から虫歯が進行している可能性があります。

冷たいものや甘いものがしみる

冷たい飲み物やアイス、甘いお菓子を口にしたときに、一瞬キーンとしみる感覚がある場合も、初期虫歯のサインとして考えられます。エナメル質が薄くなったり、象牙質に近い部分まで虫歯が進んだりすると、温度や甘味の刺激が伝わりやすくなります。

しみる症状がすぐにおさまり、常に痛いわけではないからと放置していると、虫歯がC2以降に進行してしまうことがあります。

食べ物がよくつまる・フロスが引っかかる

今まで気にならなかった場所に食べ物がよくつまるようになった、デンタルフロスを通すと同じ場所で引っかかる、フロスがほつれたり切れたりする。このような変化も、歯と歯の間にできた初期虫歯のサインであることがあります。

虫歯によって歯の形がわずかに変わり、隙間ができたり、表面がザラついたりすることで、食べ物やフロスが引っかかりやすくなります。

軽い違和感や噛んだときの不快感

はっきりした痛みではないものの、特定の歯で噛むと違和感がある、硬いものを噛んだときだけ軽く痛む、といった症状も初期〜中等度の虫歯で見られることがあります。

特に、噛んだときだけ痛みが出る場合は、歯の内部で亀裂や虫歯が進行している可能性もあるため、早めの受診が大切です。

自分でできる初期虫歯チェックのコツ

鏡で歯のチェックをする女性

初期の虫歯は痛みが少ないため、日常の中で小さな変化に気づけるかどうかが重要になります。自宅でできる簡単なセルフチェックのポイントを押さえておくと、早めに異変に気づきやすくなります。

鏡を使ったチェックのポイント

鏡を使って歯を観察するときは、明るい場所で、できれば小さな手鏡と洗面台の鏡の両方を使い、いろいろな角度から見るようにします。

歯の色や溝の変化を確認

歯と歯ぐきの境目が白く濁っていないか、茶色い筋や点がないか、奥歯の溝に黒い点がないかを確認します。歯磨きの直後よりも、少し口の中が乾いた状態の方が白濁が分かりやすいことがあります。

フロスで分かる虫歯や詰め物のトラブル

デンタルフロスを使っている方は、フロスがいつも同じ場所で引っかかる、抜きにくい、ほつれる、切れるといった変化がないかを意識してみてください。

これらは歯と歯の間の虫歯や、詰め物の境目のトラブルのサインであることがあります。

舌で触れて分かる違和感

また、舌で歯の表面をなぞってみて、いつもと違うザラつきや引っかかりがないかを確認するのも有効です。特に、歯と歯ぐきの境目や、以前治療した歯の周りは注意して触れてみてください。

変化があれば早めに受診を

このようなセルフチェックで少しでも気になる変化があれば、痛みがなくても一度歯科医院で診てもらうことをおすすめします。

レントゲンや専用の器具を用いることで、目では見えない部分の初期虫歯も早期に発見できます。

虫歯の早期発見と予防の重要性

虫歯の早期発見と予防の重要性を説明する歯科衛生士

虫歯は生活習慣と深く関わる病気であり、初期のうちはほとんど症状がないまま静かに進行していきます。そのため、痛みが出てから受診するのか、初期の段階で見つけて対処するのかで、その後の治療内容や歯の寿命が大きく変わります。

虫歯がC0〜C1の浅い段階で見つかれば、フッ素塗布やブラッシング、食生活の改善などにより再石灰化を促し、歯を削らずに経過観察できることがあります。

C2に進行しても、早期であれば削る量を最小限に抑え、白いレジンで小さく詰める治療で済む場合が多いです。

しかし、虫歯が象牙質の深い部分や神経にまで達してしまうと、虫歯の部分を大きく削る必要があり、神経を取る根管治療が必要になることもあります。

治療回数や費用の負担が増えるだけでなく、歯そのものの強度も低下し、将来的に割れやすくなるなどのリスクも高まります。

さらに、歯の頭の部分がほとんど崩れてしまった場合には、抜歯を選択せざるを得ないこともあります。その後は、インプラントやブリッジ、入れ歯などで機能を補う必要が出てきますが、どれも自分の天然の歯に勝るものではありません。

このような事態を防ぐためには、自覚症状が出る前から定期的に歯科検診を受けることが重要です。目で見える部分だけでなく、レントゲン検査や虫歯検知液などを用いることで、歯と歯の間や詰め物の下など、隠れた初期虫歯も早期に発見できます。

一般的には3〜6か月に一度のペースでの定期検診が推奨されており、当院でもこの間隔での受診をおすすめしています。

初期虫歯を治療する方法

初期虫歯を治療する方法を考えるイメージ

虫歯の治療と聞くと、歯を大きく削るイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、近年の歯科医療では、できるだけ歯を削らず、できるだけ神経を残すことが重視されています。

特にC0〜C1の初期虫歯であれば、歯を削らずに進行を止めたり、削る量を最小限に抑えたりできる可能性があります。

フッ素塗布による再石灰化の促進

エナメル質にとどまる初期虫歯では、再石灰化という自然修復の仕組みを最大限に活かした治療が中心になります。再石灰化とは、唾液に含まれるカルシウムやリン酸が歯の表面に再び沈着し、溶け出したエナメル質を修復する働きです。

フッ素には、この再石灰化を促進し、エナメル質を酸に溶けにくい性質に変える作用があります。歯科医院では、高濃度のフッ素を歯の表面に塗布することで、初期虫歯の進行を抑え、歯を強くする処置を行います。処置自体は数分で終わり、痛みもありません。

自宅では、フッ素入り歯磨き粉やフッ素配合の洗口液を毎日のケアに取り入れることで、継続的に歯を守ることができます。

特にお子さまや虫歯リスクの高い方には、定期的なフッ素塗布とホームケアの併用が有効です。

PMTC(プロによるクリーニング)

PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具とペーストを用いて行う専門的なクリーニングです。毎日の歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石、バイオフィルムを徹底的に除去し、歯の表面をツルツルに磨き上げます。

初期虫歯の段階でPMTCを行うことで、虫歯の原因となる細菌の数を減らし、再石灰化が起こりやすい環境を整えることができます。

また、歯の表面が滑らかになることで、新たな汚れが付きにくくなり、虫歯予防にもつながります。

ブラッシング指導と生活習慣の改善

初期虫歯の治療では、歯科医院での処置だけでなく、毎日のセルフケアと生活習慣の見直しが欠かせません。正しいブラッシング方法を身につけることで、プラークを効率よく取り除き、脱灰の原因となる細菌の活動を抑えることができます。

歯ブラシの当て方や動かし方、力加減、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方などは、口の中の状態や歯並びによって適切な方法が異なります。

当院では、お一人お一人に合ったブラッシング方法や道具の選び方をお伝えし、セルフケアの質を高めるお手伝いをしています。

あわせて、間食の回数を減らす、甘い飲み物をだらだら飲まない、寝る前の飲食を控えるといった食生活の改善も重要です。

これにより、口の中が酸性になる時間を短くし、再石灰化が進みやすい環境を作ることができます。

シーラントによる溝のコーティング

奥歯の噛む面の溝は、形が複雑で歯ブラシの毛先が届きにくく、虫歯になりやすい場所です。

シーラントは、この溝にレジンと呼ばれる樹脂を流し込んでコーティングし、汚れや細菌が入り込まないようにする予防的な処置です。

歯を削らずに行えることが多く、処置も短時間で済みます。特に乳歯や生えたての永久歯など、エナメル質がまだ弱いお子さまに有効ですが、大人でも溝が深く虫歯リスクが高い場合には適応になることがあります。

シーラントは経年劣化するため、定期検診で状態を確認し、必要に応じて補修や再処置を行います。

小さな穴がある場合のレジン充填

エナメル質に小さな穴が開いてしまった初期〜中等度の虫歯では、虫歯の部分を最小限削り、コンポジットレジンと呼ばれる白い樹脂で詰める治療を行います。

レジンは歯の色に近いため見た目が自然で、多くの場合は1回の通院で治療が完了します。

早い段階で治療を行えば、削る量を抑えられ、歯へのダメージも少なく済みます。逆に、痛みが出るまで放置すると削る範囲が広がり、被せ物が必要になるなど治療が大がかりになってしまいます。

虫歯を予防するためには

虫歯を予防するために正しブラッシングの指導をする歯科衛生士

虫歯は、一度できてしまうと完全に元の状態に戻すことはできません。そのため、初期の段階で進行を止めること、そもそも虫歯になりにくい環境を作ることがとても重要です。

日常生活の中で実践できる予防のポイントを押さえておきましょう。

正しいブラッシング習慣を身につける

虫歯予防の基本は、毎日の歯磨きです。歯磨きは1日2回以上、特に就寝前は丁寧に行いましょう。寝ている間は唾液の分泌が減り、口の中の自浄作用が弱まるため、虫歯菌が活動しやすい環境になります。

この時間帯に歯垢や食べかすが残っていると、脱灰が進みやすくなります。

歯ブラシは毛先を歯と歯ぐきの境目に軽く当て、小刻みに動かして磨きます。力を入れすぎると歯ぐきを傷つけたり、歯の根元が削れてしみる原因になったりするため注意が必要です。

歯ブラシだけでは取りきれない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを併用してしっかり落としましょう。

フッ素入りの歯磨き粉と定期的なフッ素塗布

フッ素入り歯磨き粉の使用は、虫歯予防において非常に重要です。フッ素には、歯の再石灰化を助ける働きと、エナメル質を酸に溶けにくくする働き、虫歯菌の活動を抑える働きがあります。

年齢や虫歯リスクに応じて適切なフッ素濃度や使い方が異なるため、歯科医院で相談しながら選ぶと安心です。

あわせて、歯科医院で定期的に高濃度のフッ素塗布を受けることで、虫歯に対する抵抗力をさらに高めることができます。特に生えたての永久歯や、虫歯になりやすい方にはおすすめです。

食生活を見直す

虫歯は糖分の量だけでなく、摂取する回数や時間帯とも深く関係しています。甘いお菓子やジュースをだらだらと長時間口にしていると、口の中が酸性の状態が続き、脱灰が進みやすくなります。

間食の回数をできるだけ減らし、甘いものを食べる場合は時間を決めて短時間で済ませるようにしましょう。

甘い飲み物を少しずつ長時間飲み続ける習慣も虫歯リスクを高めるため、注意が必要です。飲み物はできるだけ水やお茶を選び、寝る前の飲食は控えることが望ましいです。

定期検診とプロフェッショナルケア

自分ではしっかり磨いているつもりでも、どうしても磨き残しは生じてしまいます。定期的に歯科検診を受けることで、磨き残しや歯石の付着、初期虫歯の有無などを専門家の目でチェックしてもらうことができます。

検診では、歯の状態の確認に加えて、PMTCによるクリーニングやフッ素塗布、ブラッシング指導などの予防処置も受けられます。

これらを3〜6か月に一度のペースで継続することで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。

まとめ

虫歯を予防するため歯磨きを丁寧にする女性

虫歯の初期症状は、歯の白濁やツヤの低下、軽いザラつき、冷たいものや甘いものが一瞬しみる感覚、食べ物やフロスの引っかかりなど、小さく見逃しやすいサインとして現れます。痛みがないからといって安心していると、知らないうちにC2、C3と進行し、削る量が増えたり、神経の治療が必要になったりすることもあります。

一方で、C0〜C1の初期の段階であれば、フッ素塗布やPMTC、ブラッシングや食生活の見直しなどにより、歯を削らずに進行を抑えられる可能性があります。定期検診と毎日のセルフケアを両立させることで、虫歯のリスクを大きく減らし、できるだけ長く自分の歯を保つことができます。

少しでも歯の色や形、しみる感じなどに違和感があれば、自己判断で様子を見るのではなく、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

早く相談していただくほど、治療の選択肢は広がり、歯への負担も小さく済みます。

虫歯の初期症状が気になる方、しばらく歯科検診を受けていない方は、を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

スマーティーと他のマウスピース矯正は何が違う?特徴・効果・費用を比較

こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しができる点から人気の高い矯正方法です。近年はさまざまなブランドがあり「どのマウスピース矯正が自分に合っているのだろう」と迷う方も多いでしょう。

その中でもスマーティー(Smartee)は、AIや3Dデジタル技術を活用した新しいマウスピース矯正として注目されています。

この記事では、スマーティーの特徴やメリット・デメリットについて解説します。ほかのマウスピース矯正との違いや費用の目安についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

スマーティーとは

スマーティーを持つ手

スマーティー(Smartree)とは、世界の52カ国以上で使用されているマウスピース矯正です。日本に上陸してから日は浅いですが、20年以上にわたって80万人以上の治療実績があります。

ほかのマウスピース矯正と同様に、透明のマウスピースを装着して交換しながら、少しずつ歯を動かして歯並びを整えます。

スマーティーの大きな特徴は、AI技術や3Dデジタル解析を使用している点です。AI技術や3Dデジタル解析によって、複雑な不正咬合でも的確にシミュレーションすることを実現しています。

スマーティーの特徴

3Dデジタル解析を活用する歯科医師

ここでは、スマーティーならではの特徴を紹介します。

種類がある

スマーティーには種類があり、患者さまの年齢や症例に合わせて適切な治療が受けられるのが特徴です。

  • Smartee GE INFINITI:幅広い大人向け
  • Smartee GS:下顎の位置を改善したい大人向け
  • Smartee Teen:10代の子ども向け
  • Smartee Kinder:混合歯列期の子ども向け

10代の子ども向けのSmartee Teenや、小児向けのSmartee Kinderでは、顎の発育や口腔習癖の改善もサポートします。舌の癖や口呼吸など、歯並びを悪化させる口腔習癖を改善できる点や、顎の成長を利用しながら歯並びを整えられるのは大きなメリットです。

また、Smartee GSでは、従来のマウスピース矯正では難しかった下顎の位置のずれにも対応できる可能性があります。骨格や歯並びの状態にもよりますが、外科手術やワイヤー矯正をせずに下顎の問題にアプローチできるのは大きなメリットといえるでしょう。

AIや3Dデジタル解析を使用している

スマーティーでは、AIによるシミュレーション技術と3Dデジタル解析を活用して、精密な治療計画を立てています。患者さまの歯や顎の位置を立体的にスキャン・解析し、治療前の段階で歯の動きをシミュレーションできるのが特徴です。

AIが歯の動く方向や角度、力のかけ方などを計算し、歯科医師がより正確で効率的な治療計画を立てられるようサポートします。この仕組みによって無理なく歯を移動でき、理想の歯並びへ近づけるのです。

また、従来の印象材を使わずにデジタル技術を用いて型取りができるため、患者さまの負担も軽減できます。

スマーティーのメリット・デメリット

スマーティーのメリット・デメリットのイメージ

ここからは、スマーティーのメリットとデメリットについて解説します。

スマーティーのメリット

スマーティーのメリットは、以下のとおりです。

  • マウスピースが透明で目立ちにくい
  • ワイヤー矯正と比べて違和感を覚えにくい
  • 取り外して食事や歯磨きができる
  • 口腔内を清潔に保ちやすい
  • 歯の動きをシミュレーションできる
  • 症例に応じたプランを選択できる

マウスピースは取り外しができるため、食事や歯磨きのときに外せます。装置の周りに食べかすが残る心配が少なく、口腔内を清潔に保ちやすいのは大きなメリットです。

また、デジタル技術を活用した治療計画により、歯の動きをシミュレーションしながら効率的に治療を進められるのも、スマーティーの魅力です。症例に合わせて複数のプランが用意されているため、軽度の歯並びの乱れから、ある程度複雑な症例まで対応できます。

スマーティーのデメリット

スマーティーをはじめ、マウスピース矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。歯並びの乱れが重度の場合や、骨格的なずれを伴うケースでは、ワイヤー矯正や外科的治療が必要になることもあります。

また、マウスピース矯正は自己管理が求められる治療法です。歯を移動させるには、1日20〜22時間以上装着する必要があります。外出や食事の際などでマウスピースを外したままにすると、歯が動かずに治療期間が延びる可能性があるため、注意しなければなりません。

そのほか、スマーティーを導入している歯科医院が限られている点はデメリットといえます。スマーティーでの治療を希望する場合は、取り扱っている歯科医院を公式サイトで確認したうえで受診しましょう。

当院では、お子さまから大人までスマーティーでの矯正治療を実施しています。

スマーティーと他のマウスピース矯正との違い

スマーティーと他のマウスピース矯正との違いを比較するイメージ

ここからは、スマーティーを他のマウスピース矯正との違いについて解説します。

顎の位置調整をサポートできる

従来の矯正治療では、下顎が後方に大きくずれている出っ歯(上顎前突)の症例や、顎の横のズレがある場合には、ワイヤーや外科手術が必要になることが少なくありませんでした。

しかし、スマーティーの一部の種類では、下顎の位置を調整する機能があります。下顎を適切な位置に動かすことで、歯並びや噛み合わせを改善するとともに、横顔のラインも整えられるかもしれません。

従来では手術が必要だった症例でも、マウスピース矯正だけで治療できる可能性があるのです。

費用が安い

自由診療となるため歯科医院によって異なりますが、スマーティーは他のマウスピース矯正ブランドと比べて費用が抑えられる傾向にあります。費用が安い理由は、デジタル技術を活用している点などが考えられます。

ただし、費用がどの程度発生するかは歯並びや噛み合わせの状態によって異なるため、歯科医師に確認しましょう。費用の相場については、後ほどくわしく解説します。

小児矯正にも対応している

前述したとおり、スマーティーは大人だけでなく、混合歯列期や永久歯列期の子どもにも対応可能です。乳歯と永久歯の混合歯列期のお子さまには、口周りの筋肉を鍛え、口呼吸の癖を改善するためのマウスピースが用意されています。

上顎が小さいお子さまには、口蓋を広げる機能をつけることも可能です。口蓋を広げて歯列のスペースを広げることで、永久歯がきれいに並びやすくします。

また、ディズニーとコラボレーションしているのも特徴です。子どもが前向きに矯正治療に取り組めるよう、ケースにはキャラクターがデザインされています。

スマーティーの費用

スマーティーの費用のイメージ

スマーティー(Smartree)は自由診療のマウスピース矯正であり、費用は歯科医院や治療範囲によって異なります。一般的な費用の目安は、部分矯正で20万〜40万円程度、全体矯正で60万〜90万円程度です。

他のマウスピース矯正と同様に、治療費には診断料やマウスピース作製費、調整料などが含まれますが、医院によっては追加費用がかかる場合もあります。初診時に見積もりを出してもらい、料金の内訳を確認しておくと安心です。

また、治療前には3Dスキャンやレントゲン撮影などの検査を行い、その結果に基づいて最適な治療プランを立てます。歯並びの状態や歯の移動量によって、必要なマウスピースの枚数が変わり、治療費にも差が出る仕組みです。

費用の負担を抑えたい場合は、分割払いやデンタルローンを利用できる歯科医院もあります。支払い方法についても、事前に相談しておくとよいでしょう。

まとめ

スマーティーで矯正をする笑顔の女性

スマーティーは、AI技術や3Dデジタル解析を活用したマウスピース矯正です。大人だけでなく、乳歯と永久歯が混在している子どもの矯正にも対応できます。子どもの口呼吸を改善したり、上顎を広げたりするなど、症状に応じた治療が可能です。

また、プランによっては、歯並びや噛み合わせを改善するだけでなく、下顎の位置を調整する機能もつけられます。従来は外科手術が必要だった症例でも、マウスピース矯正のみで治せる可能性があるのは大きなメリットでしょう。

スマーティーによる矯正治療を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。

当院のホームページはこちら、初診のネット予約LINEの無料相談もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

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