こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。
歯周病が進行すると、歯を支える骨や組織に大きなダメージが及び、通常の歯周治療では改善が難しくなることがあります。そのようなケースで選択されるのが、歯周外科治療です。歯周外科治療は、歯周病の進行を食い止め、歯を長く健康に保つための重要な治療法の一つです。
この記事では、歯周外科治療とはどのような治療法なのか、どのようなケースで行われるのか、術後はどのように過ごすべきかなどを詳しく解説します。
歯周外科治療とは

歯周外科治療とは、歯周病の進行によって生じた歯周ポケット内の炎症組織や歯周病原菌を除去し、健康な歯周組織の回復を目指す治療です。具体的には、歯茎を切開して目視で確認しながら、深いポケット内に沈着した歯石や炎症組織を取り除く治療が中心となります。
歯周外科治療の目的は、以下の通りです。
- 炎症の除去
- 歯周組織の再生
- 将来的な歯の喪失の防止
歯周外科治療が必要なケース

歯周外科治療は、重度の歯周病によって歯周組織(歯ぐき・歯槽骨・歯根膜など)が破壊され、通常のスケーリングやルートプレーニングなどの処置では改善が見込めない場合に必要となります。特に、以下のようなケースで歯周外科治療が必要になる可能性があります。
歯周ポケットが深い場合
健康な歯ぐきでは、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)は3mm以下です。
しかし、歯周病が進行すると歯周ポケットと呼ばれる溝が深くなり、4mm以上の状態になっていきます。特に、6mm以上になった場合は重度の歯周病と診断されます。
通常の歯みがきでは歯周ポケット内部の汚れや細菌を取り除くことが難しいため、炎症が悪化する恐れがあります。歯周ポケットが深くなった場合は、歯周外科治療によって深部までアプローチし、ポケットの内部に付着した炎症物質や細菌を除去する必要があるのです。
歯根が露出している場合
歯周病が進行し、歯茎が大きく下がって歯根が露出している場合、その部分が虫歯になりやすいです。象牙質が露出して知覚過敏の症状が出ることもあるでしょう。こうした歯茎の退縮に対しては、歯肉移植などを行い歯根を覆うことで、症状の改善を目指します。
歯周組織が大きく破壊されている場合
歯を支える骨や歯茎が欠損している場合、通常のスケーリングやルートプレーニングだけでは不十分で、外科的アプローチが必要です。歯周外科治療によって破壊された歯周組織を再構築し、歯の安定性を高めます。
歯周外科治療で行う内容

歯周外科治療と一口にいっても、患者様の歯周病の進行度や症状に合わせてさまざまな治療法があります。歯周外科治療では、主に次のような治療法が行われます。
フラップ手術
フラップ手術は、歯周ポケットが深くなり、歯石や細菌が取り除けない場合に実施される手術です。フラップ手術では、歯茎を切開して歯の根元を露出させ、直接細菌を目視しながら汚れを徹底的に除去します。
汚れを取り除いたあとは、歯茎を元に戻して縫合します。手術時間は30分から1時間程度で、麻酔を施して行うのが一般的です。手術後に痛みが出ることもありますが、数日で軽快します。
歯周組織再生療法
歯周組織が大きく損傷した場合、再生させることを目的とした治療法です。失われた歯茎や骨を再生・修復するために、特殊な薬剤を使用します。
GTR法
GTR法は、特殊な膜を使って歯槽骨や歯根膜などを再生する治療法です。通常、顎の骨よりも歯茎のほうが再生速度が早いため、何もしないと顎の骨のためのスペースを歯茎が奪ってしまいます。そのため、歯ぐきの細胞と顎骨の細胞を分け、双方を適切に再生させることを目指します。
エムドゲイン法
エムドゲインとは、豚の歯胚から抽出したタンパク質を使用して歯周組織の再生を促す方法です。歯周病などによって欠損した歯槽骨と歯根の間にエムドゲインを塗布すると、歯根表面にタンパク質が結合して歯周組織の再生を誘導します。
骨誘導再生法
歯茎を剥離して、骨を作りたい部分に自家骨、または骨補填材を入れて骨の再生を促す方法です。
歯周形成手術
歯周形成手術は、歯茎が下がって露出した歯根をカバーし、歯肉の形態を改善することを目的とした治療です。歯茎が後退すると審美性が損なわれるだけでなく、知覚過敏の原因にもなります。手術により歯肉を歯根部に再配置し、歯の露出を防ぐことで、見た目の改善とともに歯の保護を図ります。
歯周外科治療の費用

ここでは、歯周外科治療の費用の目安を確認しましょう。
歯周病の外科治療は保険が適用されるケースとそうでないケースがあります。フラップ手術の費用は、保険適用3割負担の場合で7,000円程度です。歯周組織再生療法では、8,000円〜2万円程度が目安でしょう。
一方、特殊な薬剤を使用した場合などは自費診療となるため、10万〜20万円程度かかる可能性があります。
歯周外科治療の流れ

以下に、歯周外科治療の流れについて詳しく解説します。
診察
まず、問診や歯周ポケットの深さ、出血、歯のグラつきなどの検査を行います。初診では、患者さまの歯周病の進行度、全身の健康状態、治療に対する希望を確認します。レントゲン撮影を通じて、歯を支える骨の減少具合も把握ます。
歯周基本治療の実施
歯周病の進行を食い止め、外科治療の効果を最大限に引き出すため、歯周基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)を行います。これにより、歯石やプラークを除去し、歯周ポケットの炎症を抑え、歯茎の状態を改善します。
歯周外科治療の実施
歯周基本治療だけでは、状態が改善されない場合は歯周外科治療を実施します。麻酔を行い、歯肉を切開して歯根や歯周組織にアクセスし、深部の感染源や炎症組織を除去して清掃します。処置後は縫合し、組織の再生を促します。
治療後の定期メンテナンス
外科治療で改善した歯周状況を維持できるかは、術後の管理に大きく依存します。治療完了後は、口内の細菌の増殖や再感染による炎症や骨の破壊を防ぐために、定期的に歯科医院を受診する必要があります。
通常は、治療後の状態を評価するために1〜3か月後に再評価を行います。定期的なメンテナンスを怠ると、歯周病が再発したり他の歯に問題が起こったりする可能性があるため、歯科医師の指示に従って通院を続けましょう。
歯周外科治療後の過ごし方

治療が完了した後の過ごし方にも注意が必要です。治療部位は非常にデリケートな状態にあるため、適切なアフターケアを心がけなければなりません。ここでは、歯周外科治療後の過ごし方について詳しく解説します。
治療当日の注意点
歯周外科治療を行った当日は、麻酔の効果が切れた後2〜3時間は食事を控えてください。麻酔が効いている間は感覚が鈍くなっているため、火傷したり誤って口内を噛んだりする可能性があります。
また、痛みや腫れが出ることがありますが、歯科医師から処方された痛み止めや抗生剤を服用して対処しましょう。患部を冷やす場合は、保冷剤をタオルなどで包んで行ってください。
食事に関する注意点
歯周外科治療後は、食事に対する注意が必要です。特に、治療当日は、麻酔の影響が残っているため熱いものや硬いものは避け、柔らかく刺激の少ない食事を選びましょう。例えば、おかゆ、スープ、ヨーグルト、蒸しパンなどが良いでしょう。
また、治療部位での咀嚼は避け、反対側の歯で噛むよう心がけてください。刺激物や硬い食べ物は、傷口を刺激する恐れがあるため、治療後数日間は控えることが推奨されます。
口腔ケアに関する注意点
歯周外科治療の直後には、患部に刺激が加わらないよう注意が必要です。治療後数日は、治療部位を歯ブラシで強くこすらないようにし、優しく磨くことが大切です。
ヘッドが小さい子供用の歯磨きや、毛束が1本のワンタフトブラシなどを使用すると、患部を避けながら歯磨きしやすいです。
まとめ

歯周外科治療は、歯周病が進行して歯を支える骨や歯茎に大きなダメージが生じた場合に必要となる治療です。外科治療と聞くと不安に思うかもしれませんが、適切に実施すれば歯を守れます。
歯周外科治療を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域の皆様のお口の健康を守り、豊かな人生になるよう寄り添う事を理念にしています。一般歯科だけでなく、予防歯科や矯正治療、口臭治療、ホワイトニングなど、さまざまな診療にあたっています。





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