こんにちは。座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」です。
子どもの歯並びや噛み合わせに関する悩みは、多くの保護者の方が一度は直面する問題です。近年では、永久歯が生え揃う前の混合歯列期における早期矯正の重要性が注目されるようになっており、なかでもプレオルソと呼ばれる矯正装置が話題を集めています。
プレオルソは、柔らかい素材でできたマウスピース型の矯正装置で、子どもの成長を利用しながら歯並びや顎の発育を整えるという特徴があります。
今回は、プレオルソとはどのような装置でどのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。治療の流れや費用についても解説しますので、お子さまの歯並びが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
プレオルソとは何か
プレオルソとは、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期のお子さまに使用される、取り外し可能なマウスピース型矯正装置のひとつです。
医療用の柔らかいシリコン素材で作られており、従来の金属ワイヤーを使用した矯正装置に比べて、装着時の違和感や痛みが少ないのが特徴です。プレオルソは、口腔周囲の筋肉や舌の位置、呼吸などの機能的な問題にアプローチします。
日中の1時間程度と就寝時に装着するだけでよく、学校など日中の活動に影響が出にくい点も保護者の方にとって安心できるポイントです。また、永久歯が生えそろう前に顎の成長を利用しながら治療を進めるため、将来的に本格的な矯正治療が不要になる可能性もあります。
このようにプレオルソは、子どもの成長を活かしながら、歯が正しい位置に並ぶように促す新しい矯正アプローチとして注目されています。
プレオルソのメリット
プレオルソには、子どもの成長を利用しながら自然なかたちで歯並びを整えていくという点で、多くのメリットがあります。ここでは、プレオルソのメリットについて解説します。
痛みや違和感が少ない
プレオルソは、柔らかい医療用シリコンで作られており、金属を使用した矯正装置に比べて装着時の不快感が非常に少ないのが特徴です。また、歯を動かすものではないため、矯正中の痛みはほとんどありません。そのため、痛みに敏感なお子さまでも継続しやすいでしょう。
日常生活への影響が少ない
プレオルソは取り外しが可能な装置であり、装着は日中1時間と就寝時だけです。学校や食事中は装着する必要がなく、生活スタイルを大きく変えることなく矯正治療を進めることができます。学校生活や友達とのコミュニケーションへの影響も最小限に抑えられます。
顎の成長を活かせる
成長期の子どもは顎の骨が柔らかく発育段階にあります。この時期にプレオルソを使用することで、顎の骨格や筋肉のバランスを整えながら、自然に正しい歯並びや噛み合わせを誘導できます。
早期治療を行うことで、将来の本格的な矯正の不要になるケースも少なくありません。
機能面の改善も期待できる
プレオルソは、舌の位置や口呼吸などの癖にも働きかける構造になっています。そのため、正しい姿勢、発音、呼吸の改善といった機能的な面での効果も期待できます。これは他の矯正装置にはあまり見られないプレオルソならではの特徴です。
プレオルソのデメリット
プレオルソには多くのメリットがありますが、すべての症例やお子さまにとって万能な矯正装置というわけではありません。ここでは、治療を検討する際にあらかじめ理解しておくべきデメリットについて解説します。
適応症例が限られている
プレオルソは、すべての症例に対応できるわけではありません。重度の歯列不正や骨格的な問題がある場合には対応が難しいことがあります。特に、顎のズレが大きい場合や、永久歯がすでに生えそろっている場合には、他の装置を使用した治療法が推奨されるケースが多いです。
自己管理が必要
プレオルソは取り外しができる装置のため、装着時間を守ることが治療効果に大きく影響します。装着は原則として日中1時間程度と就寝時とされていますが、子ども自身に装着の習慣が定着していないと、装着を忘れたり、途中で外したりすることがあるでしょう。
そのため、保護者の方の協力や声かけが不可欠です。
発音や会話に慣れるまでに時間がかかる
装着直後は、マウスピースの存在により発音しづらく感じることがあります。特に、さ行やた行の発音に違和感を覚えるお子さまも少なくありません。
ただし、多くの場合は数日〜1週間ほどで慣れるため、そこまで大きな問題にはなりにくいと言えるでしょう。
効果を実感するまで時間がかかる
プレオルソは歯を動かす装置ではなく、子どもの成長に合わせて少しずつ口腔環境を整える装置です。そのため、治療効果を実感するまでに時間がかかることがあります。
プレオルソ治療の流れ
プレオルソによる治療は子どもの成長に合わせて段階的に進めていくため、矯正装置の装着だけでなく、生活習慣やお口周りの機能の改善も含めた総合的なアプローチが求められます。以下では、一般的な治療の流れについて順を追ってご紹介します。
初診・カウンセリング
まずは歯科医院にて、保護者の方とお子さまのカウンセリングを行います。歯並びの悩みや日常の癖(口呼吸・指しゃぶりなど)を丁寧にヒアリングし、プレオルソが適応可能かどうかを判断します。
精密検査・診断
適応と判断された場合、口腔内写真、レントゲン撮影、歯型の採取、噛み合わせのチェックなどの詳細な検査を行います。これにより、現在の歯並びや顎の成長状態を正確に把握し、最適な装置の選定と治療計画を立てます。
装置の装着と使用方法の説明
プレオルソは既製品のなかから症例に合ったものを選び、その場で調整して使用します。装着方法や取り扱い、清掃方法、装着時間などについて、保護者の方とお子さまに丁寧な説明が行われます。装置の装着は日中1時間と就寝時が基本となります。
自宅での装着と生活習慣の見直し
装置の装着は家庭で行うため、保護者の方のサポートが非常に重要です。口呼吸を鼻呼吸に改善したり、正しい舌の位置を意識したりといった生活習慣の見直しも同時に進めていきます。歯科医院によっては、専用のトレーニングを行う場合もあります。
定期的な通院と経過観察
1〜2か月ごとに通院し、装置のフィット感や顎の成長などを確認します。必要に応じて装置の調整も行われます。また、子どもの成長に伴い、プレオルソを交換することもあります。
治療の終了と経過観察
歯並びが改善され、必要な機能が身についてきたら、治療は終了します。
ただし、その後も経過観察を続け、歯並び・噛み合わせの状態や永久歯への生えかわりをチェックします。
プレオルソの費用
プレオルソ治療の費用は、地域や歯科医院によって若干の差がありますが、一般的には5万円〜20万円程度が相場とされています。この金額には、装置代だけでなく、装着時の指導料や定期的な通院にかかる費用などが含まれることもあります。
プレオルソは既製品の装置のため、個別にオーダーメイドで作製する矯正装置と比べて作製コストが安く抑えられています。そのため、治療全体の費用も安価であるケースが多いです。
また、プレオルソを適切な時期に使用することで、将来的に本格的な矯正治療を回避できれば、治療期間や費用を大幅に抑えられる可能性があります。
まとめ
プレオルソとは、5〜10歳前後の子どもに使用される、柔らかいマウスピース型の矯正装置です。装置の装着は就寝時と日中1時間程度で、装着時の痛みも少ないことから、子どもにも受け入れられやすいでしょう。
ただし、適応できる症例には限りがあります。また、継続して装置を装着できるかどうかといった自己管理も求められます。歯科医師と相談しながら、お子さまにとって最も負担の少ない治療法を選択することが大切です。
小児矯正を検討されている方は、座間市相武台、小田急線「相武台前駅」南口より徒歩1分にある歯医者「相武台ゆうデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
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